ジュラヴリョフ愛里さん
家族:夫、6歳女子、3歳男子、1歳女子

あん摩・マッサージ指圧師(完全予約制)。親子指圧やKIDS指圧を考案、広める活動中(http://blog.oricon.co.jp/airi-z/)

 現在、6歳をかしらに3人の子どもを育てているジュラヴリョフ愛里さん。20歳でミス・ユニバースジャパン3位に輝いたあとは、モデルとしてショーなどで活躍。

 2007年に結婚した夫がエストニア人ということもあり「世界の中の日本」という視点でものを見ることも多かったそう。

 もともとマッサージを受けるのは好きだったけれど、実は「指圧」は日本発祥のものと知り興味をもつようになる。ヨーロッパでは「SHIATSU」を知っている人も多く、日本人で指圧をやっているととても印象がよいという。

 指圧は疲れた時のリラクゼーションとして、妊娠・産後の体のメンテナンスとして、女性向けの美容にもつながるもの。調べれば調べるほど指圧の魅力に魅せられ、ずっと続けられる職業として「指圧師」になろうと決意する。

 指圧の専門学校は、週6で3年間みっちりと勉強をしなければならないほどハードだったが、2011年、念願のあん摩・マッサージ指圧師の国家資格を取得。

 「専門学校にいるあいだに妊娠出産をしたのですが、体のことをよく知っていたので妊娠期も乗り越えることができました。産後も自己指圧で体調の不調は治りました」と笑う。

 国家資格をとってすぐ2人目・ 3人目を妊娠。3人目が生まれて昨年5月にやっと指圧マッサージ師として仕事ができるようになった。

 3人目が1歳になった今は、週に1~2回、完全予約制で1~2時間治療院または出張で、ママや女性向けに指圧・マッサージを行っている。さらに百貨店などでセミナーを開催しながら、女性の美容に密接に関係する指圧の新しいイメージを広めたいと活動中だ。

心をこめて、ひとりずつ施術することで、少しずつ口コミが広がってきた。

 子どもが生まれるまでは、マッサージ師としてフルタイムで勤めるというイメージもなかったわけではない。しかし、3人の子どもがいる今、現実にはむずかしい。

 なぜなら、疲れたOLの方に治療をしようと思えば夜になる。産休などはとりづらい。

 平日夫は多忙で家事・育児がほとんどできないため、自分はなるべく子どもに向き合う時間を減らしたくはない。園や習い事の送り迎えなどを考えると、日中ずっと仕事をするのも除外。

 そうなると仕事をできる時間は、昼間のごく限られた時間、10時から14時の間しかない。そこで、「完全予約制でできる範囲でのみやる」と決めた。

 「『これだけしかできない』ではなく、『ゼロではないのだからよし』と前向きに考えています」とジュラヴリョフさん。

 もっと宣伝をして、もっと広めて、思う存分仕事をしたいという気持ちもある。その一方で、これ以上やってしまうと、どこかでひずみが生じるとも感じる。

 時間をすべて仕事には使えない。だからこそわざわざ来てくださる患者さんのために、心を込めてていねいに指圧をすることを心がける。週に1時間でも社会のために貢献できる時間があるというのは、ジュラヴリョフさんにとって、とても有意義な時間なのだ。

 「10年後には、女性やママたちが健康的に美しくなるためのプロデュースに大々的に携わりたい」と語るジュラヴリョフさん、今はそのために小さくても一歩ずつ前に進みたいと考えている。

 次のページでは、ジュラヴリョフさん愛用の品をご紹介!

2015.04.16(木)
文・撮影=HITOMINA