池田 純さん
家族:夫(単身赴任中)、長女(2歳)、実父、実母
会社名:株式会社マイヤージャパン(http://www.meyer.co.jp/)
肩書き:キーアカウントマネージャー
勤務体制:フルタイム 9:30~18:00
池田さんの朝は早い。5時半に起き、約1時間で、洗濯物干し、朝ご飯作り、会社へ行く準備を整える。6時半に起きてきた2歳の長女・一花ちゃんを着替えさせ、食べさせ、7時15分には一花ちゃんを連れて家を出て、保育園に預けてから都心の会社へ。片道1時間半以上かかる遠距離通勤だ。
「朝はずいぶん、忙しそうですね」と尋ねると「そう……かしら?」と首をかしげるあたり、多忙な中にも無駄なくテキパキ仕事をこなす手際のいいワーママであることが見て取れる。
「嫌いな家事はない」とサクサク家事をする池田さん。小さい頃から共働きの親を見て、よく手伝いをして育ったという。
「よく手伝いをして親を助けて育った子は、大人になって家事も仕事もきちんとこなせる」ということは、これから子どもを育てていく親にとって忘れてはならないことだ。
実は、夫は単身赴任中、それもすでに4年目。池田さんは結婚当初から実家に住み、実親と家事の分担をしつつ、遠距離通勤、フルタイム勤務をこなしている。
保育園のお迎えや晩ご飯の世話を実母の保子さんにサポートしてもらう分、朝ご飯と保育園に送っていくのは池田さんの仕事だ。
池田さんは大学卒業後、学習塾に就職。そこで3年働いたあと、会社の「売上」に貢献できる営業職に興味を持ち、調理器具の輸出入・販売を手がけるマイヤージャパンに2009年に転職した。
念願の営業職は、池田さんに向いていたようだ。現在一番力を入れている商品は、「電子レンジ圧力鍋2」。代理店まわりをして、デモンストレーションや商品の陳列方法の相談にのったり、企画を打ち出したり、多忙かつ幅広い業務を生き生きとこなしている。
営業職のため、帰りはどうしても不規則だ。接待もあり、帰宅が深夜近くなることもあれば、海外出張も少なくない。その都度「大丈夫!」と一花ちゃんの世話を引き受け、「行ってらっしゃい」と背中を押してくれるのが、実母の保子さん。
実母との同居は、うまくいかないことも多いと聞くが、池田家に限ってはそれは無縁の話のよう。今でも働いている保子さんを、池田さんは小さいときから「かっこいい」と尊敬していたという。「だから自分も働いてやりがいを持っていたいし、夫の転勤が決まったときも自分が仕事を辞めるという選択肢はありませんでした」ときっぱり。
親との同居に失敗しないコツを聞くと「役割分担をきちんと決めておくこと。金銭面でも甘えないこと。あとは、たまに母の好きなスイーツを買って帰ります」と笑顔で教えてくれた。まめに帰ってきてくれる夫と両親もなごやかな関係だ。
2015.03.18(水)
文・撮影=HITOMINA