シルバーに輝く島いちばんの美ビーチ

貫禄漂う牛のコンビ。遠くからも威風堂々とした姿が目を引きました。

 島を移動するには、レンタルバイクが好都合。東側のビーチに平行した道を走ると、通り沿いにぽつんぽつんとバックパッカー向けのバンガローやプチリゾートのゲートが見えます。敷地内は熱帯の木々に覆われて、様子をうかがうことも難しいのですが。

夜、ヤシの合間のラウンジとなる「シカーダ」。朝はヨガクラスをやっているそう。

 ハブロック島が分岐点を迎えたのは、2004年のこと。「タイム」誌にアジアのベストビーチとして紹介され、それまでバックパッカーでもかなり冒険心の強い人しか訪れていなかった島が、一躍耳目を集めることに。

 それでも開発の波は遅めで、今年に入って、ようやく4ツ星リゾートが誕生、ヤシ林の中のオープンなラウンジなど夜遊びスポットも登場。けれど、ほとんどのバンガローでインターネットは普及していないようで、ネットカフェも島内に2軒(うち1軒は民家に毛が生えた感じ)しかありません。島の中心地は市場のあるナンバー3周辺。数軒のレストランやスーパーマーケット、ATMもここにあります。ツーリストの半分強がインド人、残りがヨーロッパ人という感じでしょうか。

ナンバー7こと、ラドハンガービーチ。島の西側にあり、サンセット時は圧巻の美しさ。

 島いちばんの美ビーチは西側のナンバー7(ラドハンガービーチ)。樹齢300~400年(地元の人いわく)のマフアの大木が連なる林を抜けると、大きく弧を描く白砂ビーチ、そしてエメラルドブルーから深い藍へ幾重にも青を塗り重ねたような海が広がっています。白砂が白すぎて、シルバーに輝いているように見えるほど。こちらのビーチ、実は旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」トラベラーズチョイス“人気のビーチ トップ25”のアジア部門で第2位なのです。行きづらさのハードルからしたら、この2位は価値あるものでしょう。

マフアの木々の合間から現れたゾウのラジャン君。この頃は、まだ「ひょっとして泳いでくれるのでは?」と期待半分。水中カメラもスタンバイ。

2015.03.28(土)
文・撮影=古関千恵子