ヒントは“インク”!? またまた驚きのファンデが
「なりたい肌を自由に楽しんでいただくのがイヴ・サンローランのベースメイク。革新的で独創的な製品をお届けするために新しいベース処方の研究やピグメントの開発に取り組んでいます。外部の研究機関とコラボレーションすることも」(石井さん)
ここ数年、目覚ましいのがリキッドファンデの進化だ。なかでも注目はスキンケアシリーズ“フォーエバー”から生まれたタン リブレイター セラム。これはエイジングケアするファンデ!!
「スキンケアにしかなかった技術を初めてファンデーションに応用したセラムファンデーションです。カバー力があり、ハリのある生き生きとした肌に仕上がると大人の女性に人気です」(石井さん)
どのメイク製品より広範囲の肌に長時間のっているわけだからスキンケア効果はすごく大事。乾燥や肌ストレスも増大する一方だし、とにかく肌をいたわりながらキレイを守る! 今のファンデーションの流れは間違いなくこっち。
そしてこの春、ひと際ユニークなファンデが登場する。タン アンクル ド ポー。アンクル(ENCRE)とはフランス語の“インク”を意味する言葉。つまり、インクファンデーション。文字をデザイン的にきれいに描く手法“カリギュラフィー”からもインスピレーションを得たらしい。
「上質な紙に上質な万年筆で文字を書くとインクがスッと紙に浸み込んで水分が気化し、紙の上に色素だけが美しく残る。この“インク”のメカニズムをファンデーションに応用しました。特長はズバリ、簡単・キレイ・崩れない!」(石井さん)
リキッドファンデのように見えるけど肌につけるとまったく別モノ。するするのびて瞬時にパウダー状に変化してピタッ → さらさら。肌の上にのるというよりみずみずしく溶け込んでいくようにフィットして膜っぽさも感じない。毛穴や色ムラが自然にカバーできてなめらかで艶っぽい肌に。こんなに軽くて気持ちいいファンデ、初めてかも。テカリや汗などによる崩れ対策にはNASAが開発した最先端の粒子形状が応用されているそう。しかも、従来のラスティング系ファンデで使用されるポリマーやシリコンを一切使わずに実現したというから驚き。
「独自の肌色分析のデータベースをもとに日本人女性の肌色に合う7色展開に。重ねづけしてもキレイに仕上がるので化粧直しにもおすすめです」(石井さん)
もはやカバー力や透明感、崩れない機能とかを飛び越えたところで勝負している感じ。大人がハマる理由がわかった気がする。これからも他にはないサプライズなファンデ、お願いします!
2015.03.02(月)
文=吉田昌佐美
撮影=塚田直寛