隠れ家ビーチを見回せば男性同士のカップルだらけ!
ミコノス島のビーチといえば、パラダイスビーチやスーパーパラダイスビーチが有名。バスでも行けますが、海からボートタクシーで渡ろうと、船着き場のプラティ・ギャロスへ。
チケット売り場の男性に行き先を聞かれ、「おすすめビーチは?」と返すと、「一番奥まったエリアビーチが穴場だね」と。迷わずそこへ向かう乗船券を購入し、船上の人に。
洋上から眺めるミコノス島は、岩肌をむき出しにしたサンドベージュの丘や岩がごろごろ転がる枯れた山の裾野に、ヤシの葉で葺いたハットが並ぶビーチが細長く伸びています。そして岩の岬を越えるたびに、次のビーチが乾いた視界の中に現れるパターン。海は透明度が高く、少し緑がかったガラス、ちょうど昔のコカ・コーラのボトル色のよう。南の島の海の色とは趣が違います。
ミコノス島の南岸に点在するビーチを、パランガ、パラダイス、スーパーパラダイス、アグラリと船は越えていき、やがて最終地のエリアビーチに到着。
船を降りた時、周囲と自分にどこか不協和音を生じているような……。勘違い?? いえ、確かにひとり、浮いていました。見渡すと、360度、男性カップル。ミコノス島はたしか、海外のゲイ雑誌で“出会いの島”としてナンバー1に選ばれたことがあると聞いたことが……。
慌てて船に戻ろうとしたけれど、時すでに遅し。船は陸を離れ、曳波を残しながら沖に小さくなっていました。次の便が来るのは1時間後……。どうもお邪魔してはいけないような気がして、本の内容はともかく、文字だけをひたすら追った1時間でした。
2015.02.21(土)
文・撮影=古関千恵子