Magnificent View #505
エローラ石窟群(インド)
(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages
ムンバイの東、アウランガーバード郊外にあるエローラ石窟群は、34の寺院が連なる遺跡。驚くべきは、これらが石を積み上げたものではなく、削り出した岩に精密な彫刻を施したものであるということ。
これら石窟寺院は5世紀から10世紀にかけて造られたもので、12の仏教寺院と17のヒンドゥー寺院、5つのジャイナ教寺院からなる。なかでも、ひときわ美しいといわれているのが、ヒンドゥー寺院のカイラーサナータ寺院だ。100年もの年月をかけ、ノミと金槌で岩肌を掘り完成させたのは、空中回廊まである巨大な寺院。あまりの壮大さに石造りの高層建築物にさえ見えてしまうが、まぎれもなく、岩を掘ってできたものだ。
その他の寺院も、繊細にして複雑。美しさもさることながら、異なる宗教が混在するエローラ石窟群は、多様な民族と文化が共存するインドならではの遺産といえるだろう。
文=芹澤和美
