揚げ鶏、見参! 半身が黄金色に輝きます
いもだらけのつまみをパクついていると、いよいよ半身揚げの登場! 久しぶりに食べる半身揚げである。最近はひどく小食なので、ひな鳥半身で十分お腹いっぱいになりそう。手羽先がお行儀よくたたまれた、正統派の半身揚げである。
ボキボキと骨を折りながら、部位ごとに食べるのがこの料理の楽しさ。特にひな鳥は部位ごとの味や肉質の違いがはっきりしているのがいい。また、ひな鳥の胸肉はやわらかくしっとりとしていて、成鳥よりも飽きずに食べられる。もちろんモモはプリプリ♪ 皮はパリッパリで、とてもていねいな揚げっぷりである。
さて、この連載では毎度のことだが、ごはん対策はどうしたのでしょう。ここでは、塩むすびがデフォルトで、むすんでラップに包んであるものをすぐさま出してくれる。保温ジャーに長時間入れられているごはんよりもまったくもって正解。特に、香川の骨付鳥で有名な「一鶴」でもそうであるように、両手をダイレクトに使って食べなくてはならないこのタイプの料理では、おむすびがいいのだ。
「一鶴」ほど脂がコンコンと出てくるわけではないので、おむすびに脂を吸わせて、というようなことはないが、それはそれで、左手におむすびがあるというのはなんだかお弁当を食べているような幸福感がある。また、最初に出てきたキャベツもとっておき、この時一緒に食べるといいかも。
今回チャレンジできなかったのが「せすじ揚げ」。背骨から首にかけてのちょっぴり肉が残った骨を揚げているそうだ。特に鳥の首まわりの肉はおいしいから、これもチビチビとかじったらさぞかしおいしいんだろうなぁ。
常連客たちはビールや日本酒をさかんに飲んで楽しそうにやっており、かなりうらやましい。半身揚げではなく、焼き鳥と日本酒を堪能している人も多いみたい。
また、配達システムも整っているようで、専用バイクでスタッフが忙しそうに出たり入ったり。次回はぜひ自宅に持ってきていただき、「半身+半身+せすじ=1羽」パーティとかやってみたいな、ひとりで。
ひな鳥半身唐揚げ 月鳥
所在地 東京都目黒区目黒本町5-32-12
電話番号 03-3716-6668
[2014年12月来訪]
北條芽以(ほうじょう めい)
神奈川県鎌倉市生まれ。情報誌編集者を経てフリーライター、料理本の編纂を行う。好きなのは炭水化物(特にごはん)とお肉の組み合わせ。お酒はあまり飲めない。「左手にごはん茶碗を!」
Column
北條芽以のLOVEレストラン
美味なるLOVEなひと皿を求めてレストランに通う日々。
著者が偏愛する、この季節、このお店のLOVEはいったい何? あなたの次のレストラン選びに参考になること間違いなし!
2015.02.11(水)
文・撮影=北條芽以