加害者でも、被害者でもある難役を演じた新作

――最新作『一命』ですが、三池崇史監督とのお仕事はどのように思われましたか?

 スゴく好きな監督です。三池監督の作品には三池監督の色がちゃんとあって、それで海外にもコアなファンがいらっしゃるわけですし、そういう監督と仕事ができることに関してワクワクしましたね。

――今回演じられた、沢潟彦九郎 という人物をどのように捉えて演じられましたか?

 現代の言葉に置き換えると、彼は加害者であり、被害者であるような気がします。ボタンの掛け違いじゃないですけど、そんな悲運が、この映画の軸にあると思うんです。運悪くいろんなものが重なってしまった、時間の流れに巻き込まれた一人の人間じゃないかと思います。

――青木さん独自の見どころみたいなものがあれば、教えて下さい。

 サムライや時代劇、と聞いたときのイメージがあると思いますけど、この映画はそれとは少し違うもの。見栄だったり、威厳というものの裏には、こういう世界があるんじゃないか、と感じさせる作品だと思います。僕は男性なので、女性側の目線はよくわかりませんが、女性の方がご覧になったとしても、何か考えたり、武士の威厳に命を懸けて生きる男の姿、そしてそれを支える当時の女性の姿を見て、現代の生き方と照らし合わせることで、見えてくるものがいろいろあるのかもしれません。

2011.10.14(金)
text:Hibiki Kurei