ふき取りも洗い流しもない、塗るマスクがうれしい

 説明するまでもないのだろうが、マスクとは肌を膜で密封することで、有効成分や潤いをより奥に押し込むように浸透させるというしくみをもつ集中ケア。“手塗り”ではありえないくらい大量の潤いを一度に浸透させられるから、肌がその場で変わる。“その類まれなる即効性”が一大ブームにつながったわけだが、“塗るマスク”に関しては、洗い流しなど面倒だし、なんだかもったいない気がするということで、今回の“そのまま入れ込む塗るマスク”のトレンドがあらためてマスクブームをもたらしたのだ。

 でも、それならば普通の乳液やクリームや美容液を厚く塗って放置して、そのまま入れ込めば、それだって“塗るマスク”になるのでは? その通り。ハッキリ言って、何でも厚く塗って放置すれば、“マスク”になる。当然のこととして、大量に塗った分だけキメはふくらむ。肌は弾力をもつ。アイケアもリップケアも。上からラップなどで覆って、浸透を助けてあげる方法もあるが、今の化粧品はそこまでしなくても、自分でするする入っていくから、厚塗り放置だけでも充分。肌はそれだけで明らかに変わる。マスク癖がキレイのもと、と心得て。

 ただ当然のことながら、専用の塗るマスクは、専用だけにモノが違う。まず、肌表面に難なく均一にのびること。一定の時間にじっくり深く浸透していき、表面に残る分も計算ずみ。だから仕上がりの肌は見違える。そういう意味では、やっぱり専用にはかなわないのだ。

 たとえばゲランが作った、ジェルマスク。ハチミツそのもののこっくりジェルが肌にピタリと吸いつきつつ、入っていく。だから毛穴の目立たないキメ肌が10分後に出来あがる。コスメデコルテの新シリーズのセルジェニーの中でも人気を博した、リピッドオイル マスクもやはり10分間でぷるぷるのしっとりもち肌ができあがるマッサージマスク。オイルテクスチャーなのにベタつきなしに硬い肌もふっくらほぐし、確実に引きしまる。オイルが2層に分かれて、浸透しない分が表面を整えて引きしめてくれるのだ。そしてヘレナの名品美容液、P.C.シリーズのラディアント イン マスクは、その名の通り、肌に輝きのもとを注入し、化粧のりをとことん高めるジェルマスク。明らかに使う前と肌色が変わってくる。だから朝マスクとしてぜひ。ともかくマスク好きがキレイで勝つ時代。大切な日も、毎日でも! マスクを癖にしよう!

齋藤薫 Kaoru Saito
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『人を幸せにする美人のつくり方』(講談社)、『大人になるほど愛される女は、こう生きる』(講談社)、『Theコンプレックス』(中央公論新社)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数。 

Column

美容ジャーナリスト 齋藤 薫の美脳トレーニング

美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍する、美容ジャーナリスト・齋藤薫が「今月注目する“アイテム”と“ブランド”」。

2015.01.01(木)
文=齋藤 薫
撮影=吉澤康夫

CREA 2015年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

台湾でできること。

CREA 2015年1月号

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台湾でできること。

定価780円