1980年代に日本でも大ブームを巻き起こした『霊幻道士』を、清水崇のプロデュースによってリビジット(再訪)させたダーク・ホラー『キョンシー』。新たなキョンシーブームを作り出したミュージシャン出身の新鋭監督、ジュノ・マックを直撃!
デビュー前、TRF・SAMの元でダンスレッスン
――2002年、18歳のときに、ミュージシャンとしてデビューしたジュノさんですが、留学経験もあるなか、幼少時代の夢は何だったのでしょうか?
幼い頃から本を読むのが好きだったので、昔は図書館員になりたかったんです。その後、精神科医にも憧れました。香港生まれですが、7歳から14歳まで、カナダのバンクーバーに留学していました。香港に戻って、香港のインターナショナル・スクールに通っていたときにデビューが決まりました。デビュー前には半年、日本でも暮らしていたんですよ。そのとき、TRFのSAMさんからダンスを習っていましたし、デビューからの数曲を彼に振り付けしてもらったりと、とてもお世話になっていました。
――完全にアイドルとしてのデビューでしたが、クリエイター志望のあなたにとって、それは望んでいたものだったのでしょうか?
自分の個性や道などは、さまざまな物事が進んでいくなかで見えてくるものだと思います。エンタメ業界に入るのが若かったこともあり、デビュー時は周囲から、スケジュールはもちろん、楽曲、スタイル、ダンス、髪型までガッチリ決められたなかでスタートしました。そういう活動のなかでも自分の考え方みたいなものが生まれ、2年後に自身の音楽レーベルを立ち上げました。そこから、自分がやりたかった、表現したかった音楽により近づいていったと思います。
2014.10.17(金)
文=くれい響
撮影=榎本麻美