道具と化粧品で、顔を作るまったく新しいリフトの時代
2 独自考案のシェイプがたるみやシワに積極的にアプローチ。アクセソワール ドゥ マッサージュ(特別限定品) 4,500円/シャネル
3 Yセラム(写真A)か同ラインのセラムの購入者だけが購入できる個数限定商品。Yマッサージツール 5,500円、フォーエバー リブレイター Yセラム 30ml 16,000円/イヴ・サンローラン・ボーテ
なぜだろう。今“小道具”の新提案がやたらに目を惹く。以前にも“小道具ブーム”が何度かあったが、それは、化粧品が進化しきってしまった時の“つなぎ”。でも今回のブームは今までとはちょっと違う。小道具の構造そのものの発見でそのお手入れ効果が新しい領域に足を踏み入れようとしているのだから。たとえば、伝統のカッサを現代に甦らせたアユーラのビカッサは、まったく新しいスキンケアの発見だったが、このレベルの小道具が今目白押しなのだ。
今秋デビューのY字マッサージツールも、“首まで顔”だから、アゴから首のシルエットこそが美人に見える最大の決め手というYSLの発見から開発されたもの。YセラムとY字マッサージツールの相乗効果は確かにかつてない新しいリフト効果をもたらしてくれる。また、ランコムのリフトも、従来のマッサージとは本気度の違う、化粧品でできるリフトの限界に挑むような“美顔施術的”なリフティング。つまり、オマケじゃないツールでしっかり持ちあげ、3倍の相乗効果を生む形、頰骨の位置まで動かして頰を持ちあげ首のたるみや、顔や目もとの小ジワをのばし取るような、まるでツールで彫刻するようなリフトケアを発見したのだ。
シャネルも、ひんやり冷たいプレートで刺激を与えつつリンパケアすることで、その場でキメを整えるリフトを提案。いずれも単なるオマケじゃない、化粧品と道具で顔づくりする新しい道具美容は、化粧品のリフトの限界を完全に打ち破った。
2014.09.01(月)
文=齋藤 薫
撮影=吉澤康夫