何だかキレイになれないなら洗顔を一度休んでみたい
ギョーカイには“洗顔をしない人”がけっこう多い。一般の人々は“洗顔をしない”などという発想そのものをもたないのだろうが、美容のプロはそれ相応の知識をベースに、確信をもって洗顔しない。ある人はずばり、洗顔をやめたら肌トラブルがなくなったと言い、ある人は、洗顔しない日のほうが肌がキレイだからと言った。あくまでも結果ありきの選択なのだ。
日本のスキンケアでは、石ケン洗顔があたりまえ。大人になれば“W洗顔”するのが常識とされてきた。でもそういう日本の洗顔に、日本人の肌は本当に合っているのか? あらためて疑問を呈する声もある。
そもそもW洗顔は、洗顔料そのものがまだ未完成で洗浄力に不安があった時代の提案。今の洗顔料はもっとはるかに優秀だから、何も二度洗いなどしなくても……。
そして“洗顔は泡で”という決めつけにも疑問を呈する声がある。日本では以前から“正しい洗顔法”として、「たっぷりの泡を肌の上で転がすように」と提案されてきた。みんな一生懸命に泡をつくって、転がすことに躍起になった。確かに最大限泡だてないと肌に洗顔料が残って刺激になるが、洗いすぎは潤いの“取りすぎ”となる上に、泡を肌に残すのも問題。充分すぎるすすぎが、また取りすぎになる可能性を秘めている。
だから今まで肌アレやくすみやニキビが絶えなかった人が、泡洗顔をやめたらピタリとトラブルがなくなり、やわらかい透明肌になったという声があるのもうなずける。
じゃあ、洗顔をやめて一体どうすれば?というなら、まず試してほしいのが世界的なロングセラー、“世界最強のクレンジング”として有名なイヴロムのクレンザー。“心地よいスクラブ”を含んだバーム状のクレンザーで肌をマッサージ。添付のモスリンをお湯でしぼって、ていねいに取りのぞいていくスタイルは、ちょうどエステのフェイシャルのよう。だから仕上がりも信じられないほどつるつるでハリのある肌へ。不要なものを上手に取りのぞいた肌はこうなるのだという発見から、これで洗顔をやめる人があとを絶たない。
2014.06.24(火)
文=齋藤 薫
撮影=吉澤康夫