#18 Yasawa Islands
ヤサワ諸島(フィジー)
「ヤサワ」はフィジー語で天国を意味する言葉
フィジーのビチレブ本島の西に点在するママヌザ諸島の、北に位置するヤサワ諸島。20の火山島が約90キロメートルにわたり、ほぼ直線に並んでいます。山がちな地形で、いちばん標高の高い地点で海抜約600メートル。ママヌザ諸島の北端のボモ島から目視できるのですが、見えない境界線が走っているようで、「ここから向こうはヤサワ諸島か……」と、どことなくスペシャルな感じがします。
最初に訪れた西洋人は、英国のウィリアム・ブライ船長。映画化もされた「バウンティ号の反乱」で船から追放された後の、1789年のことです。その後も西洋人は訪れたのですが、1840年になるまでヤサワ諸島は海図に記載されることがなかったそうです。
かつてはクルーズ船で訪れるしかなく、87年まで、島での観光事業は禁じられていたとか。
それが功を奏し、ヤサワ諸島には文字通り、手つかずの南洋の自然が残されています。
フィジー語には「天国」を意味する単語が15個もあるそうですが、その筆頭が「ヤサワ」なのだそう。ここは天国の中の天国、というわけです。
2014.08.09(土)
文・撮影=古関千恵子