お茶目で陽気なフィジーの国民性に感激必至!

 ヤサワ諸島最大のヤサワ島は長さ22キロの細長い島に6つの村があり、人口はわずか1000人。私は村へ行ったことがないのですが、銀行や医療サービスもないとか……。ヤサワ島にはあちこちに「ラバーズビーチ」や「ハネムーンビーチ」など、ロマンティックなネーミングのビーチが点在していますが、かなり高確率で貸し切り状態を味わえます。そしてどこのビーチも、白砂のキメの細かさに、びっくりするはず。

開発とは縁遠いヤサワ諸島。澄んだ海とミクロン級に細やかな白砂ビーチの無垢な自然が広がっています。

 ラバーズビーチへ連れて行ってくれたリゾートの女性スタッフも、「ここの砂が髪の毛に付いたら、大変なのよ。一週間はシャンプーしても、落ちないからね~」と、アフロの縮れた毛を引っ張りながら、笑って言っていました。フィジアンの髪質のせいもあるでしょうが、白砂の粒子が細かいことが災いすることもあるのだと、この時、初めて認識しました!

スイート仕様のデラックス・ビーチフロント・ブレ。ブレとはフィジーの言葉でヴィラの意味。

 滞在したヤサワ・アイランド・リゾートのスタッフに限らず、フィジアンはお茶目で陽気な国民性。目が合えば、「ブラ~!(こんにちは)」と太陽のような笑顔で声をかけてくれます。そしてホスピタリティの高さもバツグン。フィジーへ訪れた旅行者のアンケートで、国の印象について「フィジアンがいい人たちだった」という声もよく聞きます。これは他のリゾートの出来事ですが、とあるハリウッド・スターは子供の世話をしてくれたフィジアンを気に入り、オーナーと交渉してベビーシッターとして米国に迎え入れた、という逸話もあるほど。

アップテンポな歌声でゲストを迎えてくれるフィジアン。一方、帰国時の「イサレイ」(お別れの歌)の調べは胸に響きます。

 天国のようなヤサワ諸島では、フィジアンはいわば、ちょっと強面な天使!? 美しい無垢な自然と心やさしきフィジアンが、両手を広げて待っていますよ!

ヤサワ諸島
アクセス フィジーのナンディへは、ソウルまたは香港で乗り継ぐのがポピュラー。ナンディから小型機で約20分。またはクルーズ船の周遊、定期船で行く方法も。
おすすめステイ先 ヤサワ・アイランド・リゾート
URL http://www.yasawa.com/

【取材協力】
南太平洋旅行専門店トーホートラベル

URL http://www.fijimagicfiji.com/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

 

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2014.08.09(土)
文・撮影=古関千恵子