#016 Rota Island
ロタ島(北マリアナ諸島)

メインのテテトビーチ。透明度抜群の海を貸し切り状態で満喫できます。(C) マリアナ政府観光局

サイパンとグアムに挟まれながら開発の手からは逃れた島

 日本にとってのご近所アイランド、サイパンとグアムの間に浮かぶロタ島。ポピュラーなビーチリゾートの2つの島に挟まれながら、まるで“灯台もと暗し”のように、開発の手から逃れたネイチャー・アイランドです。

ウエディングケーキのようなタイピンゴット山と中心地のソンソン村。 (C)マリアナ政府観光局

 伊豆大島ほどの大きさの島に、人口は3,000人。中心地のソンソン村は遠くに別名“ウエディングケーキマウンテン”のタイピンゴット山を望む、碁盤の目のように道が整備された小さな村です。夕暮れ時に訪れると、子供達がバスケットボールで遊んでいたり、買い物帰りのおばさんが歩いていたり。地元の人と車ですれ違えば、手を挙げてにっこりと挨拶を送ってくれます。チャモロの大らかさが伝わってくる感じ。

ヤシの木がお行儀よく並ぶ観光スポット、千本ヤシ。 (C) マリアナ政府観光局

 が、それにしても人が少ない。

 ソンソン村以外ではたまに車ですれ違う程度で、メインのテテトビーチでさえ、ひとり占め状態になることも。とことんクリアなさざ波が打ち寄せるビーチに腰をおろして、しばらく経ってから、あたりを見回しても人の気配はなく、さわさわと風が浜辺の緑を揺らすだけ。こんな美しいビーチを自分だけではもったいないと、申し訳なくなってしまうくらい。なんせ、ロタ島の海は「透明度50メートル超え」と言われるほどの、クリアさ。だから、ダイビングも視界爽快、抜群の浮遊感を味わえるのです。

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2014.07.26(土)
文=古関千恵子