いつもの常備菜に、いざというときのおもてなしに。定番の味をちょっとしゃれた味にしてくれる調味料やハーブがキッチンにあると、それだけで安心。人気カフェを育てた料理上手、石村さんのキッチンに「なくてはならない」調味料&グリーンです。

新しい定番調味料

福光屋の「赤酢」は白ネギや長芋など白い野菜を漬けるとほんのり赤い色味がついて、上品な副菜に。たかはしよしこさんの「エジプト塩」はひと味足りないときの、お助け調味料。ごはんに混ぜたシンプルな食べ方が私の一番。

 まわりに調味料ツウの知り合いが多く、よく情報交換します。新しい調味料を選ぶときのコツは、どんな素材で出来ているか、きちんと把握しておくこと。それから評判のものでも、味の感覚は人それぞれですから、まずは、そのままで「舐めて」味わい、使いみちを考えてみることです。

 最近の私の2大ヒット調味料は「赤酢」と「エジプト塩」。旬の野菜がたくさん手に入ると、保存がきく甘酢漬けや酢和えにしますが、この「赤酢」だと野菜がきれいな赤い色に漬かるんです。金沢の蔵元福光屋が古代米で造ったもので、酸味もやさしくまろやか。

 クミンや塩、ナッツ類が配合された「エジプト塩」は、若手フードデザイナーのたかはしよしこさんの作る魔法のようなスパイスです。ごはんやサラダ、スープにひと振りで、たちまちエスニックの世界へ誘われる香ばしさ。もうストック棚にそのかわいらしい瓶が並んでいないと落ち着かないほどハマっています。

2014.07.21(月)
文・構成=おおいしれいこ
撮影=石村由起子