いま話題の酵素シロップ。手間がかかりそうに思われがちですが、石村さんの楽しみ方には難しいレシピはなし。なにより「おいしいから好きな、体にいいドリンク」と石村さん。ヨーグルトのトッピングやドリンクなどアレンジもあれこれあって、気軽にトライしてみたくなります。

おいしくって体にいい酵素とは?

わが家の酵素シロップづくりは簡単。煮沸した瓶の底が見えないくらい白砂糖を詰め、旬の果物と砂糖を交互に入れ、最後は砂糖で蓋をするだけ。毎日1回手でかき混ぜて10日ほどで仕あがる。写真左は仕込んだばかり、右は出来あがり前で、果物がしっかり浮き上がったらOK。

 私の好きなもののキーワードをあげてみると、「季節の果物」「ガラス瓶」「保存食」という感じかしら。なかでも果実酒は特別に親しい存在。もうかれこれ40年近く、つくり続けています。季節の味を詰めたガラス瓶のなかで熟す果物のうつろい、おいしい時間の眺めは見飽きることがないのです。そんなおいしいガラス瓶の新しいマイブーム、それがフルーツ酵素シロップづくりです。

 はじめたのは4、5年前。「酵素シロップ」の教室を主宰する杉本雅代さん(著書に『手作り酵素シロップ』など)が、私の店でワークショップをしてくださったご縁から。「コウソ、コウソって最近よく聞くけど、そもそもそれって何?」からの入門です。聞けば、「酵素とは、筋肉を動かしたり呼吸をしたり、人の体の動きに必要なもの」らしく、酵素が体に不足すると免疫力が下がるらしい。

 酵素は味噌やお漬けものなどの発酵食品にはたっぷり含まれているもので、酵素シロップもまたその仲間。ムズカシイことをすっとばして言うと、体が元気になるもの、ですって! はじめて酵素ジュースを飲んだ瞬間に、とびきりのおいしさで、私の体も「何かよさそう!」と好感触なのですから、やらない手はありません。

2014.07.19(土)
文・構成=おおいしれいこ
撮影=石村由起子