生まれて初めての梅干しの衝撃たるや?
右:マッチョなダイビングガイドのピーター(左)とアンドリュー。アンドリューがバスタオルを巻いているのはお風呂上がりなのではなく(笑)、海から上がって水着が濡れているから。
午前中のダイビングが終わると、船の上でビュッフェランチが始まる。主食はご飯。お料理は種類も多く、牛肉のソテー、蒸し魚、野菜炒めなど、日本人の口に合うものばかり。たっぷり泳いで運動した後はお腹が空くので、美味しいランチはあっという間に胃袋の中へと消えていく。ダイバーたちの海の中のガイドからランチのケアまでしてくれるのが、現地ニューギニア人のボートクルーとダイビングガイドの面々だ。
この日のダイビングガイドはピーターとアンドリュー。数日一緒に潜っているとすっかり仲良くなるのは自然なこと。そこで、ちょっぴり驚かそうと、私たちのグループが持参した梅干しをピーターに勧めてみた。「日本の伝統的な食べ物で、身体にとてもいいのよ」と、私たちが口に入れるのにつられてガブリ。
彼がどんな味を想像して梅干しを口に入れたかはナゾだけれど、ゆがんだ顔が、想像を絶した味だったということを物語っていた。船の上は大爆笑! 「もうひとついる?」と聞くと、「もういらない!」と、笑いながら首を横に振る。「初めて食べた」というその味は、二度と食べたくない思い出となってしまったかもしれない(笑)。
次のダイビングポイントへと移動する途中、イルカの群れに遭遇した。キャプテンが「ドルフィン!」と叫ぶと、「わーっ!」と船の上は興奮のるつぼと化した。急いでカメラを持って船の舳先へと走った。
イルカたちが、船が作るわだちでしばし遊んで行くことはよくあることだけれど、やっぱり何度見ても嬉しいもの。この日は風も穏やかだったので、水の中のイルカたちの姿がくっきりと見えて、船の上で興奮している私たちをときどきチラ見しているのがわかる。「あっちに行った!」「今度はこっち!」「まだ行かないでー!」と船の上で右往左往する人間たち(笑)。海の生き物に遊んでもらうって本当に楽しい!
2014.07.01(火)
文・撮影=たかせ藍沙