雄大な自然が織りなす風景に圧倒!

 TAKASAKI STAYに滞在しつつ、五島列島最南端の黄島(おうしま)にも足を延ばしてみました。

 黄島は福江港から定期船で約35分の二次離島、レストランなどはありません。民宿「おうしま」に昼食を前日に予約して、船で渡りました。ちなみにこの民宿、創建1689年のお寺、延命院に併設されています。

 昼食をいただきながら、住職ご夫妻に島のお話も聞くことができました。実は黄島、江戸時代からクジラ漁を行い、昭和初期まで捕鯨基地として栄えていたそう。住職も子供時代にでっかいクジラと遭遇したことがあったとか!

 住職はクルーザーを操縦して、島の周遊や釣りスポットへの案内も行っています。黄島は釣り人たちにとって憧れの地。沖にそびえる岩島からはグレ(メジナ)、イシダイ、クエなどの大物が狙えるそう。

 荒々しい波に洗われる岩の島々は柱状節理もはっきりと見え、島が火山活動で誕生したことがうかがえます。

 また、黄島には長崎県の天然記念物に指定された奥行132メートルもの溶岩トンネルが、山の中にぽっかりと口を開けています。最奥部には観音様を祀る祭壇があり、毎年2月にお祭りも行われているとか。観音様を拝みに……とトンネル内に数歩足を踏み出してみましたが、濃密な暗がりの中をスマホの明かりひとつで歩くには勇気が足りず、断念。

 五島列島の中心的な島・福江島や五島列島最南端の黄島、ジオサイトを目当てに訪れてみるのはいかがでしょう?

福江島 黄島

●アクセス (福江島)長崎空港や福岡空港から空路で約40分。または船を利用する場合、長崎港からジェットフォイルで約1時間30分。
●おすすめステイ先 TAKASAKI STAY
https://cwstays.jp/

古関千恵子(こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●Instagram @chieko_koseki

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2025.09.20(土)
文・撮影=古関千恵子