アメリカ、スペイン、ドイツ、フランス生まれのパンダもいる

成都基地は、同じ国から来たパンダ同士を近くに配置する傾向にあります。アドベンチャーワールドで生まれたパンダの場合、「星漢館」の雄浜、「秋月館」の隆浜と幸浜、「望月館」の桜浜と桃浜の5頭が近くにいて、少し離れた「大熊猫月亮産房」に愛浜(あいひん)が暮らしています。
アメリカのアトランタ動物園では7頭が生まれ育ち、全頭が成都基地の公開エリアにいます。阿宝、美輪(メイルン)、喜倫(シールン)が「大熊猫星星産房」、喜蘭(シーラン)が「星漢館」、雅倫(ヤールン、喜倫と双子)が「雲日館」、少し離れた「大熊猫月亮産房」に美奐(メイファン、美輪と双子)、「大熊猫5号別墅」に美蘭(メイラン)が滞在。
このパンダたちの母親である倫倫(ルンルン)は「江月館」、洋洋(ヤンヤン)は「攬月館」にいて、阿宝の娘の宝妹(バオメイ)が雅倫と同じ「雲日館」にいます。

スペインのマドリード動物園で生まれたパンダは、阿宝が「江月館」、双子の友友(ヨウヨウ)と久久(ジゥジゥ)が「旭日館」にいて、竹莉娜(ヂュリーナー)は少し離れた「大熊猫4号別墅」で生活。母親で昨年3月にマドリードから帰国した花嘴巴(ファズェイバー)は「攬月館」にいて、花嘴巴と一緒に帰国した冰星(ビンシン)も近くの「雲月館」にいます。

ベルリン動物園で生まれた双子の夢円と夢想(モンシャン)は当初、同じ「大熊猫1号別墅」にいましたが、現在は前述のように夢円が「星漢館」に移っています。ちなみに「大熊猫1号別墅」には、フランスのボーバル動物園で生まれた円夢(ユエンモン)も暮らしています。

良浜、結浜、彩浜、楓浜の4頭がこのまま成都基地にとどまり、公開されるとしたら、どのパンダ舎になるのでしょう。良浜は弟の雄浜と久しぶりに顔を合わせる機会があるだろうか、姉妹の結浜と楓浜はアドベンチャーワールドにいた頃のように隣同士になるだろうか……など、いろいろと想像してしまいますが、パンダたちがどこにいても幸せに暮らしてほしいと思います。

パンダワールド We love PANDA
定価 1,650円(税込)
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2025.08.09(土)
文・撮影=中川美帆