君は、香港映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』をもう観たか?

 ーーありがちな導入で、すみません。実は私マダムアヤコはこういう文章を、映画会社の宣伝部員として文字通りのチラシの裏によく書いており、ジャッキー・チェン主演作など香港映画の宣伝もしていた。かれこれ30年前のことだ。

 で、そんな懐かしの書き出しを使いたくなる、80年代の香港を舞台にしたアクション大作『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』が、1月17日の日本公開以来、香港映画としては久々の大ヒットを記録しているという。それも私のようなロートル香港映画ファンのみならず、若い観客を巻き込んでのファンダムが形成されているというのだから、嬉しいじゃないか。

 映画は、黒社会に追われ巨大スラム九龍城砦(九龍城寨)に逃げ込んできた青年チャン・ロッグワン(レイモンド・ラム)と、城砦住民のリーダー龍兄貴ことロン・ギュンフォン(ルイス・クー)を中心にした群像劇で、男たちの過去と友情が複雑に絡み合うアクション・エンタメ巨編。香港では2024年5月に公開されるや爆発的なブームとなり、9月には香港映画史上歴代No.1の動員を記録した。

 また5月にはカンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーニング部門でも公式上映され、ルイス・クーたちがレッドカーペットを歩くなど、世界的にも高い評価を受けている。マダムアヤコはこのカンヌの上映で観たのだが、ものすごい盛り上がりとスタンディング・オベーションで、製作も兼ねているルイス・クーが非常に感激していた。日本で1月17日より公開されると、SNSや口コミで人気が広がり、興収2億円を突破。ファンアートも大きく盛り上がっている。

 それを祝して、龍兄貴のルイス・クー(漢字表記:古天樂。以下同)、チャン役のレイモンド・ラム(林峯)、彼を支える日本刀使いのサップイーを演じたトニー・ウー(胡子彤)、仮面の医者セイジャイ役のジャーマン・チョン(張文傑)、そして監督のソイ・チェン(鄭保瑞)が大ヒット御礼舞台挨拶のため急遽来日、熱狂的に迎えられた。

2025.02.27(木)
文=石津文子
写真=山元茂樹