10年以上着られる服がいい。環境配慮やコンプライアンスも重視

 ファッションは、自身の信念を映す鏡。

 升味さんは10年以上長く愛用できる服を念頭に、トレンドレスな古着を着ることが多い。一方、新たに購入する場合は、ブランドの姿勢と自身の価値観とが一致するかどうかを重視するという。

「素材選びや生産プロセスにおいてエコフレンドリーかどうか、フェアトレードやトレーサビリティが確立されているか、LGBTQフレンドリーかなど、身に纏うならコンプライアンス意識が高いブランドがいいですし、応援したいと思っています。そうした点で信頼できるのが、ヴェイランスなんですよね。普段からアークテリクスを愛用していますが、ヴェイランスは自分へのご褒美として購入しています」

洗練されたデザイン。アウトドアブランドならではの機能も実感

 ブランドの姿勢はもちろん、シンプルで洗練されたデザインとアウトドアブランドならではの機能が両立している点も、升味さんがヴェイランスを推す理由だ。

「ストンと落ちるコートのシルエットがとても好き。中綿が入っているので少しかさばりそうな印象でしたが、実際に着るとシュッとして見えるし、何も身に纏っていないような軽さで感動しました。体にフィットするけど窮屈に感じさせない、人間工学に基づいたパターンは秀逸ですね」

「また敷地内をあちこち歩いて汗をかきましたが、コートやラップスカートに使われているPFASフリーのゴアテックスのおかげで蒸れず、快適でした。天気や気温に柔軟に対応できるので、電車や商業施設など屋内外に出入りすることが多い都市生活にもマッチすると思います」

2024.12.19(木)
文=平野美紀子
写真=宇壽山喜久子
ヘアメイク=宮本佳和
スタイリスト=渡邊薫