日本橋三越本店だけの焼き菓子が目白押し

 1963年に創業した名古屋のカフェ&パティスリー「カフェタナカ」。2024年10月9日(水)、関東1号店が日本橋三越本店内にオープンした。

 東海道五十三次のスタート地点であり、商業の始まりの場所でもある日本橋。この地から、創業以来大切にしてきた本物のお菓子づくりの技術を生かしながら、「100年愛される店づくり」を目指す。

 オープン当日、朝6時からオープンを待つお客さんもいたというこちら。お目当ては、メインブランド「レガル・ド・チヒロ シュクレ」のクッキー缶。厳選食材を使い、本場フランス菓子の技法にオリジナルの技術を掛け合わせ、「季節感」や「日本らしさ」を表現している。そんなこだわり満載のクッキー缶に、今回のオープンを記念した日本橋三越本店の限定缶「ビジュー・ド・ビスキュイ プティ リオン」3,402円が登場。

 日本橋三越本店に装飾されているモールディング、正面入り口の象徴的存在であるライオンを缶の側面にデザインしたり、パッケージの色に三越の包装紙「華ひらく」で用いられている「スキャパレリレッド」を用いたりと、日本橋三越本店の歴史や物語を表現したクッキー缶になっている。

 クッキー缶を開けてまず目に飛び込んでくるのは、桜の形をしたビスキュイ・スリジエ。フランス語で桜を意味するこのクッキーは、本館に隣接した江戸桜通りの桜並木をイメージしている。さらに注目すべきは、日本橋三越本店ゆかりの銘店の食材を使用した2種類のクッキー。「にんべん」の香り高い鰹節を使った「プティビズ・ダシカツオ」は、カツオの風味に奥飛騨の青山椒が重なり、唯一無二の味わい。また、「松北園」の抹茶を使用した「ソレイユ・抹茶・セザム」は、抹茶の旨味とゴマのバランスにこだわった軽やかな1枚となっている。その他にも、きび糖を使ったプラリーヌ、ジャスミンの風味が広がるサブレ・ココなど、新作もお目見え。さまざまな味、香り、食感が織りなす特別なクッキーを楽しめる。

2024.10.18(金)
文=船橋麻貴
写真=平松市聖