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猫のいたずらを注意する妻と義母には「猫側から」反論する

――話しかけたりすることもありますか?

 もちろんもちろん。「ありがとねぇ」とか「また寝てんのかぁ?」とか。家に帰る時、(玄関の鍵を)ガチャッてやるとうみはトントンって走って(玄関まで)下りてくるんですけど、あれは迎え入れてくれているのか音に反応してるだけなのか。あれ、なんなんだろうなぁ。おかえりっていう雰囲気ではなく、飯くれるんじゃないか、みたいな感じですよね。

――出張が多い芸人さんだと、家に帰るのが楽しみになりますね。

 仕事で、道の駅とかよく行くんですけど、田舎だとまたたびを枝のまま売っていて。そういうのを持ち帰るのが楽しみです。猫たちも喜びますけど……またたびは粉のほうが効きますね。

――益子さんはお子さん3人に猫3匹。5人と3匹の大家族でもあります。

 そうなんですよ。爪研ぎでソファとか椅子とかもボロボロにされてます。奥さんが「もう! またいたずらして!」とか言うんですけど、俺は「猫はいたずらしようと思ってしてんじゃねぇから。爪研ぎしたくてしてるだけだから、ここに置いてるこっちが悪ぃから怒んないほうがいいぞ」って。

 義理のお母さんも「また猫がいたずらして米散らかされてる」とか「ラーメンの袋開けられてる」って言うんですけど、「いや、猫はねぇ、お義母さん、いたずらしようとしてしてるんじゃないんで。我々が困ってる姿を見て面白がってたらいたずらかもしれないですけど、猫はそういうつもりないんです」って猫側に立って言います。「猫は食べたいものを食べてるだけです。猫がいてくれることをありがたがらないと」って。

2024.06.22(土)
文=高本亜紀
撮影=石川啓次
写真=益子卓郎