名物をしみじみ味わって、のんびりと街歩きしたい台湾は、少し見ぬ間に懐かしさはそのままに、ヘルシーに進化していました。「CREA」2024年春号の「行かなくちゃ、台湾」特集。その一部を抜粋し、掲載します。
CREA 2024年春号
行かなくちゃ、台湾
特別定価980円
原住民族、中国、オランダ、日本など多様な文化がまじりあい成熟してきた台湾の民藝は、独特なのに普遍的で、美しく且つ機能的。そんな台湾の手仕事を持ち帰りませんか?
◆【大安森林公園】Kamaro'an House(カマロアン ハウス)
原住民族の文化をモダンなデザインに
![日本統治時代に東海岸で原住民族が使用していた米袋からインスピレーションを得た編織三角包。左から4,800元、4,500元。台湾に自生する“薯榔”という芋で染めた朱色が美しい。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/8/1280wm/img_b8b482bf583f6d9405f23a22f2332e5f104206.jpg)
台湾に暮らす16の原住民族。Kamaro'anは、その内の一つである「阿美族」の文化に興味を持った張雲帆さんと劉立祥さんが、2015年に立ち上げたデザインブランドだ。
![ランプシェードは大20,000元、小12,000元。輪傘草も流通量が少ないため、花蓮のアトリエで自ら栽培。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/d/1280wm/img_fdf2743ce9a69ccefedbd4cf3e40a508118022.jpg)
店内には、阿美族がゴザに用いる“輪傘草”を波のように組み上げたランプシェードや、伝統の編み組細工を持ち手にあしらったバッグなど、阿美族の文化から着想を得たアイテムが並ぶ。
![ぴたっと体に密着して使いやすい編織手機包。3,900元。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/c/1280wm/img_5cb307eb5989098ca9108a7c3843d17d168978.jpg)
自らも阿美族で、クラフト制作を担当するNacuさんは、「自分たちの伝統に興味を持ったのは小学校の授業がきっかけ。でも現在はそういう授業も減ってきているかもしれません」と語る。
作品はNYのMoMAショップにも卸すなど、世界でも高く評価され、台湾の美しい工藝をいまに伝えている。
![イグサのバッグ。右から8,600元、9,500元、7,600元。80年以上の歴史を持つ帽子工場と協力し、昔ながらの製法でつくっている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/d/1280wm/img_1db19ec08357132d16974b9b534d0574123513.jpg)
Kamaro'an House(カマロアン ハウス)
所在地 台北市大安區新生南路三段11巷2號
電話番号 02-2356-3616
営業時間 15:00~18:00(要予約)、土・日曜 13:00~18:00
定休日 月・火曜
https://www.kamaroan.com/
2024.03.18(月)
写真=衛藤キヨコ
コーディネート=青木由香
CREA 2024年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。