名店ひしめく京都で、この幸せを存分に享受しない手はありません。はずせない定番から、エッジの効いたニュースな一皿まで。偏愛せずにはいられないあの店・あの味を巡って見えてきたのは、自由で多彩、そしてどこまでも上質な京都の食の真髄でした。
今回は、「偏愛グルメアドレス」ページより、元『dancyu』編集長、現『あまから手帖』編集長の江部拓弥さんおすすめの名店をご紹介します。
京都の偏愛店、The 江部st!
江部拓弥さんが、関西に移住して1年。痛風と闘う名物編集長に京都の偏愛店を聞きました。
市場のモーニングを喧騒前の澄んだ空気と
◆【錦市場】錦市場食堂 高倉屋商店
![ハムエッグ680円、豚汁480円、そしてここでは生ビール580円が江部さん定番の朝食。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/0/1280wm/img_106e7d3e69a9e1a59262bca4d2e0b388154393.jpg)
叙情的、かつ思索的な文筆家として全国的に活躍しつつ、すぐ隣の京漬物店「錦・高倉屋」の主人でもあるバッキ―井上さんが展開した食堂。
「旅先で、その土地ごとの市場で食べるような雰囲気に」とバッキ―さん。
一番人気のお刺身付き定食も、心なごむ味わい。食後はお隣でお漬物を買って市場散策を。
![「テレビのある店が好き」と江部さん。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/7/1280wm/img_9753c498df9d3d0c7d3d645767519bd9214918.jpg)
錦市場食堂 高倉屋商店
所在地 京都市中京区東大文字町288
電話番号 075-256-3124
営業時間 6:00~17:30 L.O.
定休日 月曜(祝日の場合は翌日休)
Instagram @takakuraya.syooten
※カード不可
昼はトーストとオオヤさんのコーヒー
◆【出町柳】KAFE工船
![江部さんが愛する、自家製ハムのトースト900円。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/4/1280wm/img_9465dab6273da518364e4a3ee88a3d66102660.jpg)
京都市の山間を拠点にする神話的焙煎家、オオヤミノルさんのカフェ。
「入手難のオオヤさん焙煎の豆を、帰りに買うのも忘れずに。昼ワインもいい」と江部さん。
![上:日替わりグラスワイン600円~。この日はリオハのロゼ。下:マンデリン・浅煎り650円。澄み切った滋味と、瞑想を誘うような長~く陰翳ある余韻が、異次元の知覚体験に。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/f/1280wm/img_ff3c82f7a0e01163e5a55ce81fee633e98035.jpg)
![フロアは静謐な空気感。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/d/1280wm/img_ad7f6aeb2433c66221f13f29df4b4048112466.jpg)
KAFE工船
所在地 京都市上京区河原町通今出川下ル梶井町448 清和テナントハウス2F
電話番号 075-211-5398
営業時間 12:00~20:30 L.O.
定休日 火曜(祝日の場合は翌日休)
Instagram @kafekosen
2023.11.05(日)
文=寺下光彦
写真=橋本 篤
CREA 2023年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。