数寄屋建築の意匠を引き継ぐモダンな宿泊棟「別邸」

 2006年、敷地内に渡辺明氏の設計で増築された宿泊棟「別邸」。数寄屋建築の伝統を現代的に表現した名建築です。どの部屋からも松林と富士の伏流水が湧き出る水盤を眺められ、別荘地らしい沼津の心地よさを感じます。

 2008年から宿泊施設としてスタートし、今回のリニューアルでレストランの運営により力を入れ、より多くの人に開かれた施設になりました。

 別邸は、富士川の砂と土を積層させた「版築壁」で作られ、文化財のある敷地内の景色に自然に溶け込みます。

 内風呂、露天風呂、サウナ室と充実したスパは、富士山の雪解け水を使用。露天風呂は自然を感じる開放的な空間です。室内のセルフロウリュ付サウナでリラックスするのも。この秋には、トータルビューティーサロン「uka」のトリートメントルームが展開します。

数寄屋造りの意匠を受け継いだ個性豊かな客室

 今回のリニューアルでは別邸内に新たに「沼津スイート」が誕生。着物文化を継承しつつ、革新的なテキスタイルを提供する、京都西陣織の老舗「HOSOO」が内装を監修。伝統と革新を両立する沼津倶楽部にふさわしいスイートルームです。

 このほか別邸では畳ルームや露天風呂付きの部屋など8室それぞれ個性豊かな空間が揃います。好みに合わせてお部屋選びをするも楽しみのひとつ。

 今回宿泊したデラックスツインルームは、土間を模したダイニングスペースのある、古き良き生活を思わせる空間。

 総檜造りの内風呂付きバスルームがあり、檜の香りと目の前の自然を独り占め。

 客室には沼津倶楽部オリジナルカクテルのほか、クラフトビール、寿太郎みかんジュース、ワインなど、豊富なドリンクも。チョコレートがさりげなく置かれるなど、心遣いに癒されます。

 伝統と革新、進化し続けていく沼津倶楽部。建物はそのままに、ソフト面でのリニューアルを進めた沼津倶楽部は、伝統と革新のバランスを提案してくれるようでした。

 日本文化の真髄を味わう宿泊をしてみるのはいかが。

沼津倶楽部

所在地 静岡県沼津市千本郷林1907−8
電話番号 055-954-6611
料金 1泊2食ひとり53,125円〜(税別)(要確認)
https://numazu-club.com/

(食事情報)

朝食7:30−10:00(L.O.9:00)宿泊者限定
ランチコース11:30―15:00(L.O.13:30)7,500円(税込 施設利用料15%)
ディナーコース17:30-22:00 15,000円(L.O.20:00)(税込 施設利用料15%)
宿泊費に含まれる。
電話レストラン直通 050-3200-0359