永嶋 何なのか言いたいんだけど、読んでくださいとしか。まあだって、タダだし(笑)。煽っても怒られないでしょ。
高橋 そうですね。タダだし。ということで、ぜひ皆さん読んでみてください。あんまり『異能機関』の話をしなかった気もしますけど、それも無料電子書籍で白石さんと永嶋さんがたっぷり話していますので。
永嶋 そうなんだよね。なにぶん白石さんとの対談がもうあるので、この話があんまりかぶっちゃってもなと、何を話すのか手探り状態だったんですけど。
高橋 あんまり同じ話してもなと。ひと言だけ対談で出てきたキーワードを言わせていただくと、キング史上でも最大級と思われるすごいクライマックスが待ち受けていますので。
永嶋 キング全部読んでますけどあんなの見たことない。『ザ・スタンド』でもあんなにでかいことは起きなかったんじゃないかな。しいて言えば『ランゴリアーズ』には負けるか? でもあれはヘンな話なんで。ちゃんとした話でここまでのことはないような気がする。
高橋 ぜひお読みいただいて。
永嶋 これ、キングを読んだことなかった弊社の若い営業の人も面白かったと。
高橋 そうですね。キング、長いとか、描写がくどいとか暑苦しいとかというところもあるかもしれませんけど、今作に関して言うとそこがかなりエンターテイメントに振り切れた方向かなと思います。白石さんもおっしゃっていましたけど、連続ドラマみたいなスピード感のある展開が特に下巻ではどんどん加速していきますんで、お楽しみいただけるんじゃないかなと思っています。
永嶋 白石さんに言わせるとね、『アンダー・ザ・ドーム』以降くらいから、キングは新たなフェーズに入っていると。確かにそうだと思うんですけど、今までキングをお読みになっていた人は当然として、昔好きだった人も『ファイアスターター』みたいな感じなので楽しんでいただけると思うし、キングの名前は聞いたことあるけど読んだことないなという人にもちょうどいいかな、と思います。
高橋 ぜひ!
こちらの「担当編集者どうしが語る、スティーヴン・キング『異能機関』ウラ話」のほか、文藝春秋翻訳出版部がお送りする「翻訳の部屋」は『本の話ポッドキャスト』でお聴きいただけます。
2023.07.21(金)