韓国でコンディションを崩しがちな理由とは?

 韓国料理が日本からの旅行者を喜ばせるものの、コンディション面では少し悩ましいポイント。

 そこには2つの軸がある。

 「辛いもの」もうひとつは「肉類の多さ」。

 これらが日本料理とは違う楽しみがありながら「苦しむ」理由だ。

 まずは「辛いもの」について。キムチチゲ、スンドゥブチゲ、プデチゲ、カムジャタン、コプチャンチョンゴル……、手軽に食べられるものもあるからこそ、食してはちょっとコンディションを崩す。

 須本先生はこう説明する。

「辛味成分であるカプサイシン自体は適量であれば、むしろ腸の動きを良くするものなのですが……」

 しかし過度に摂ると、やはり苦しくなる。

「おそらく問題点は”刺激物+脂っこいものの組み合わせ”なんです。揚げ物や脂質の多いお肉。辛いものやニンニクなどの刺激物を過剰に摂ると腸に負担がかかってしまいます」

 そこで先生からの提案は、辛いもの・辛い鍋を食べたいなら「魚介類との組み合わせ」にすること。こういったメニューだ。

・ヘムルタン(海鮮鍋)
・コッケタン(ワタリガニ鍋)
・テグタン・センテタン(タラ鍋)
・サンナクチ(イイダコ鍋)

「腸内環境を乱しにくいものに替える、という考え方でもあります。お酒を乳酸菌豊富な発酵食品でもあるマッコリにするのもおすすめです。加熱していない生マッコリですね。そして小皿ひと皿程度のキムチも忘れずに。」

2023.06.17(土)
文・写真=吉崎エイジ―ニョ