「自然に寄り添って生かしてもらっている」

――火山とともに暮らすとは?

「この島では、自分がこうしたい、ああしたいということがすべて叶う都市部のような物質的な生活はできません。自然が中心で、自分たちが寄り添って生かしてもらっている。山が噴火するのは、その一部。台風もそうです。自然の猛威を肌で感じると、生きている実感がもてますよね。だから大きな噴火はこわいけれど、火山は生きている実感のシンボルなのです」

――火山がもたらす影響とは?

「まず、温泉。そして火山が作り出す景観。溶岩台地の岩肌や、照葉樹林のスダジイの森など、それは美しい世界です。

 島では7月になると、エラブツツジが一斉に開花し、山がピンク色に染まります。火砕流で焼かれた部分も30年程度で再生します。それを繰り返しているのです。一度焼けた土地も自分が死ぬ頃にまたツツジが満開になって、一面ピンクになるんじゃないか、と楽しみにしています」

 ピンク色の山を見に、いつかの7月、口永良部島を訪れてみたくなりました。

口永良部島

●アクセス 屋久島へは鹿児島から飛行機で約35分、または高速船で約1時間50分から2時間45分。屋久島の宮之浦港からフェリーで約1時間40分。
●おすすめステイ先 民宿くちのえらぶ 電話番号 0997-49-2213

古関千恵子(こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2023.06.03(土)
文・撮影=古関千恵子