ネオンきらめくラオスカジノ

本堂脇にはご神木? 木に霊性を求めるのも日本と共通だ

 が、古都の夜は、意外にも賑やかだった。

 チェンセーンの街の夜はひっそりと暗く、静かなのだが、川向こうのラオスから、何やら楽しげな音楽が流れてくるのだ。見れば、揺れるパステルカラーのネオンサインが、街のシルエットを浮かび上がらせている。さすがに嬌声までは聞こえないのだけれど、ここはラオスのカジノ。夜な夜なバカラ賭博が繰り広げられていると聞く。

 中国人が元をドサッと賭けるのも迫力だが、ギャンブル好きのタイ人も負けてはいない模様。チェンセーンからボートですぐのラオスカジノは大繁盛なのである。ラオスに入国するにはもちろんパスポートが必要。200バーツなりの入国料もかかるのだが、旅のアクセントにはなかなか面白い体験かもしれない。

タイでいちばんの笑顔をもつといわれている仏像は、14世紀のもの

 タイでは基本、賭博行為は御法度。でも……タイ人のギャンブル好きは有名で、そんなタイ・ギャンブラー目当てのカジノが国境付近にはいくつかあるようだ。カンボジアとの国境の街バンレムに出かけるカジノ・ツアーなるものもあって、大盛況とか。“微笑みの国”の人たちの熱狂ぶりというのも一見の価値アリかもしれない。

チェンセーンから見た、川向こうのラオスカジノ。見えるだけじゃなく、賑やかな音楽もしっかり聞こえてくる

 が、タイは穏やかな人が多いが、キレると手がつけられないとも聞く。勝ち逃げはできないかもしれないね。

大沢さつき(おおさわ さつき)
大好きなホテル:LAPA PALACE@リスボン
大好きなレストラン:TORRE DEL SARACINO@ソレント
感動した旅:フィリピンのパラワン島ボートダイビング、ボツワナのサファリクルーズ、ムーティ指揮カラヤン没後10周年追悼ヴェルディ「レクイエム」@ウィーン楽友協会
今行きたい場所:マチュピチュ

Column

トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート

大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!

2013.12.09(月)
text & photographs:Satsuki Osawa