しっとりした食感が魅力のカステラづくりのポイントは……
プレーンのカステラの材料は、毎日届く新鮮な卵、小さな製粉所の小麦粉、上白糖がベース。しっとりした食感と優しい甘さにするために、水飴、蜂蜜もプラスしています。卵をしっかり泡立て、卵の力だけでふんわりと焼き上げるのがポイント。水飴を加えるとしっとりした食感になるのだそう。生地を型に流し込む時に、底にザラメ糖を敷き詰めます。食べると、そのジャリッとした歯触りが、ちょっと懐かしく感じられるのです。
もう1種類の定番が「焙じ茶」。米粉と近所の茶舗の焙じたてのお茶を粉末にして使い、もっちりした食感で香ばしく焼き上げています。
「プレーンはふわふわでしっとり、焙じ茶は蒸しパンのようにむっちりと、それぞれで異なる食感が楽しめるのがおもしろいかなと思って」と歴舎さん。
さらに、秋冬にかけて、大分県産の栗のペーストを生地に練り込み、渋皮煮の栗をちりばめた季節のカステラも創作。他にないオリジナルの味わいが楽しめます。
口に入れると、卵の優しい香りとまろやかな甘味。ふんわりした歯触りで、噛んでいるうちに溶けるように消えていきます。小さな子供から年配の人まで、幅広い年代に愛され続けるお菓子。日本茶はもちろん、コーヒー、紅茶と、どんなお茶にも合うことも、カステラの大きな魅力でしょう。
2013.12.08(日)