エビの甘いエキスが染み出したスペイン産オリーブオイルが主役
「エビと百合根のアヒージョ」
■材料(2人分)
・エビ 12尾
・百合根 100g
・にんにく 2かけ
・赤唐辛子 1~2本
・スペイン産オリーブオイル 100ml
・塩 少々
・イタリアンパセリ(みじん切り) 適宜
・好みのパン 適宜
■作り方
(1) エビは竹串で背わたを取り、殻をむく。百合根は鱗片を外側から1枚ずつはがし、おがくずを洗い流す。にんにくは薄切りにする。
(2) 土鍋または厚手の小さいフライパンにスペイン産オリーブオイル、にんにくを入れ、弱めの中火にかけて温めて香りを出し、百合根を加え、ときどき上下を返しながら火を入れる。
(3) にんにくが薄茶色に色づき、百合根の表面がオブラート状になってきたらエビを加え、ときどき上下を返しながらエビのエキスを煮出し、ほぼ火が入ったら赤唐辛子を加え、最後に塩で味を調える(エビ自体に塩分があるので控えめに)。好みでイタリアンパセリをふり、パンを添える。
スペイン産オリーブオイルで揚げ煮したじゃがいもの食感にウットリ
「スペインオムレツ」
■材料(直径18cm1個分)
・じゃがいも 3個(300~350g)
・卵 5個
・玉ねぎ 1/2個
・スペイン産オリーブオイル 150ml+小さじ1
・塩 小さじ1/3くらい
■作り方
(1) じゃがいもは皮をむき、3~4ミリメートル厚さの輪切り、玉ねぎは7ミリメートル角に切る。
(2) 厚手の鍋にスペイン産オリーブオイル150ミリリットルと塩を入れ、弱めの中火で温め、玉ねぎを加える。玉ねぎの表面がオブラート状になってきたら、じゃがいもを加え、20分ほどかけてやわらかく火を入れ、油を切る。味を見て塩で調え、スペイン産オリーブオイル小さじ1を回しかける。
(3) ボウルに卵を溶き、(2)を加え、じゃがいもが2センチメートル角くらいになるまで、木べらで潰しながら混ぜる。
(4) フライパンに(2)のオイル大さじ3を入れ、弱めの中火で熱し、(3)を入れる。卵が半熟状になったら、木べらで縁を折り込むようにしてしばらく焼く。
(5) フライパンよりもひと回り大きい平皿をかぶせて、フライパンごと裏返し、オムレツを一度取り出す。ふたたびオムレツを滑り込ませるようにフライパンに戻し、裏面を焼く。これを2~3回繰り返し、両面に薄い焼き色がつくまで焼く。
◆エクストラバージンオリーブオイルとは
スペインは、厳しい基準が設けられた「有機エクストラ
バージンオリーブオイル」の主要生産国でもある。エクストラバージンオリーブオイルは、オートメーション化されたプロセスのみで抽出された、オリーブの実100%果汁。つまり、最も厳しい条件をクリアした、オリーブ果実の“一番絞り”だ。食味に優れているのはもちろん、主成分は不飽和脂肪酸のオレイン酸。抗酸化物質も豊富に含まれ、美容と健康をサポートしてくれる。
◆“ソフリート”を作っておくと便利
ソフリートは、スペイン産オリーブオイルと香味野菜で作る、スペイン料理に欠かせない旨みベース。スペイン料理の母”といわれる旨みベース。家庭によりさまざまだが、基本はシンプルにオリーブオイル大さじ3を鍋で温め、にんにくのみじん切り2かけ分を加えて香りを出し、カットトマト1缶分を加えて煮詰めるだけ(スペインでは玉ねぎを使うことも多い)。ソース、スープや煮込みのベース、パエリアの下味にと幅広く使える。
スペイン料理研究家
おおつきちひろさん
1980年、長男を連れスペインの旅へ。以降130回以上スペインを訪ね、長期滞在しながらマドリッドの料理学校や各地の家庭で料理を学ぶ。東京でいくつかのスペイン料理店を手掛けたのち、現在は料理研究家、オリーブオイルソムリエとして活躍中。
スペイン産オリーブオイル・インタープロフェッショナル
2022.12.15(木)
Text=Yuki Ito
Photographs=Masahiro Goda
Styling=Mariko Nakazato
Cooking=Chihiro Otsuki