世界一の生産量を誇るスペイン産のオリーブオイル。ハイクオリティながら価格帯はやさしめで美容と健康をサポートする成分もたっぷり。毎日の食事に取り入れておいしくきれいを手に入れましょう。


スペイン産オリーブオイルなら必ず自分好みの1本が見つかる

 ローマ時代から、世界一のオリーブオイル生産国だったスペイン。現在は輸出量・栽培面積も最大規模を誇り、世界に流通するオリーブオイルの約50%がスペイン産、栽培品種は200種類を超えるというから驚きだ。

 さらに特筆すべきは、品質の高さ。原産地呼称保護(PDO)や有機栽培認証を導入し、品質管理を徹底している。国際的な組織「ワールドベストオリーブオイル(WBOO)」が毎年作成している格付けにおいて、最も多くの賞を獲得していることからも、その質の高さは明らかだ。しかも価格は、比較的お手ごろ。プロの料理人や、美食家に愛好者が多いのもうなずける。

 何より大事なのは「おいしい」こと。スペイン料理研究家のおおつきちひろさんは、「まずは自分の基準となる1本を見つけて」とアドバイスする。

「同じブランドのオイルでも、使われる品種やブレンドによって風味のベクトルは異なります。まずは、代表的な単一品種のアルベキーナ、オヒブランカ、ピクアルあたりから自分の好みの味を探って、普段の料理に使ってみてください。焼く、炒める、揚げる、煮るなどの調理から、仕上げのソース、スパイスのようにも使えますよ」

 また、スペイン産オリーブオイルは、体によいという点も見逃せない。コレステロール値を下げる不飽和脂肪酸や、老化プロセスのスローダウンに役立つ抗酸化物質などを豊富に含む、天然のサプリメントでもある。

 毎日おいしく食べて、美と健康を底上げしよう。

スペイン産オリーブオイルをかけるとたちまち風味倍増!

「バスク風あさりごはん」

スペインには多くの米料理があるが、これは鍋でしっとり仕上げる「アロース」の一種。スペイン産オリーブオイルで具材を炒めたところに米を馴染ませ、蓋をせずに炊くことで、ベタッとせず粒立った食感に仕上がる。最後に、お気に入りのスペイン産オリーブオイルをひと回し。風味がグンと際立ち、ごちそう感がアップする。
スペインには多くの米料理があるが、これは鍋でしっとり仕上げる「アロース」の一種。スペイン産オリーブオイルで具材を炒めたところに米を馴染ませ、蓋をせずに炊くことで、ベタッとせず粒立った食感に仕上がる。最後に、お気に入りのスペイン産オリーブオイルをひと回し。風味がグンと際立ち、ごちそう感がアップする。

■材料(4人分)

・あさり(殻付き・砂抜き)  400g
・ピーマン  2個(種を取り粗いみじん切り)
・にんにく  2かけ(みじん切り)
・米  2カップ(洗わない)
・ぬるま湯  3カップ強
・スペイン産オリーブオイル  大さじ3+適量

■作り方

(1) 鍋にスペイン産オリーブオイル大さじ3を熱し、ピーマンにオイルをよく絡めながら炒める。表面がオブラート状になってきたら、にんにくを加えて炒め、にんにくが薄く色づいたらあさりを加え、炒め合わせる。

(2) あさりから水分がジワジワと出てきたら、米を加え、やさしく混ぜながら全体を馴染ませる。かぶるくらいのぬるま湯を加え、タイマーを25分にセットする。12分たったら様子を見て、水分がひたひたになっていたらOK。多ければ湯を捨て、少なければ足す。

(3) そのままかき混ぜずにときどき鍋をゆすりながら炊き上げ、仕上げに風味付けのスペイン産オリーブオイル適量を回しかける。

2022.12.15(木)
Text=Yuki Ito
Photographs=Masahiro Goda
Styling=Mariko Nakazato
Cooking=Chihiro Otsuki

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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