この記事の連載
イギリスのカントリーサイドホテル #1
イギリスのカントリーサイドホテル #2
イギリスのカントリーサイドホテル #3
イギリスのカントリーサイドホテル #4
終わりがない食や泊まることの楽しさと感動
![ローマ時代の遺跡から再現されたローマン・ヴィラ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/c/1280wm/img_ecc43a02bc4097da04c5cad461699539186855.jpg)
例えば、ザ・ニュートでは合計45人もの専門知識を持つガーデナーが、観賞用庭園、ウッドランド、食用庭園、育苗担当の4チームにわかれて庭造りに従事している。
![広大な敷地内の移動はバギーで。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/a/1280wm/img_1a67d1a8274507628b60d01802fd6559286229.jpg)
庭園の散策ルートをたどってみると、邸宅の建てられた頃から現在までの英国のガーデンデザインの変遷をなぞっていることに気づく。
![サボテンや多肉植物用の温室。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/a/1280wm/img_da17bda2882b38d370247b44c50f7228260820.jpg)
スタート地点にあたる、壁に囲まれてきっちりと整えられたウォールド・ガーデンは、17世紀に主流だったバロック様式だ。
そこに植えられているのは、1690年から1935年まで英国各地で栽培されていた296品目各2本、合計600本近いリンゴの木。
![森の中を約12mの高さで空中散歩できる散歩道ヴァイパー。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/4/1280wm/img_345acac4cb3baa351dbae80020b55a3e334537.jpg)
ものによっては、英国内では絶滅してしまい、欧州大陸から取り寄せたものもある。さながら生きる植物図鑑のように、各地のプレートを掲げて並ぶリンゴの木の列には感動すら覚える。
![バーでは敷地内で収穫したハーブ類を使ったカクテルを。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/d/1280wm/img_9ddeb1698dbafdd37f109306bc6f654c191983.jpg)
もちろん、食や泊まることの楽しさも終わりがない。
![ザ・ボタニカル・ルームズの3コース・ディナー(75ポンド)では、敷地内で飼育された牛やラム、また漁師と直接契約して仕入れた魚を、素材を生かした調理法で提供。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/8/1280wm/img_4846f821641654e8788502c1042351b3141704.jpg)
ガーデナーが世話をする有機栽培の菜園からシェフ自らが収穫した野菜が、数時間後には調理され皿にのって配膳されるほか、牛肉やラム肉、ハチミツ、チーズなど敷地内で調達される食材は多い。
![ハドスペン・ハウス内のザ・ボタニカル・ルームズ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/d/1280wm/img_3d1e326ce7e8b04d0dca2054a673c0d4197848.jpg)
3軒いずれのレストランでも素材を生かした料理が特徴的だ。
![ハドスペン・ハウスの“ガーデン・ビュー・ルーム”(2泊朝食込み 1,990ポンド~)からは広大な庭や、草を食む牛たちの姿を見ることができる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/4/1280wm/img_34b811d7529db74f29369af3f119ec6b143056.jpg)
客室はハドスペン・ハウスのほか、かつての高床式穀物倉庫や馬車用の車庫などを改装したユニークなコテージがあり、また別区画のファームヤードでも、スタイリッシュに生まれ変わった元脱穀小屋やチーズ貯蔵庫に泊まることができる。
![寝室にはゆったりくつろげるソファーとコーヒーテーブルも。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/2/1280wm/img_928810819c91485d2a563999aa12a442228715.jpg)
最低2泊という宿泊条件だが、それでも去りがたい気持ちになることは必至だ。
![サイダーをワインと同じ繊細な手法で醸造。宿泊者は無料のサイダーツアーに参加することもできる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/a/1280wm/img_dafafa6cf0d7466ecefd3094a7e34bd2245057.jpg)
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Somerset The Newt in Somerset(ザ・ニュート・イン・サマセット)
所在地 Bruton, Somerset BA7 7NG
電話番号 +44 1963 577777
客室数 40室
料金 1室2泊 1,040ポンド(朝食付き)~
https://thenewtinsomerset.com/
![](https://crea.ismcdn.jp/common/images/blank.gif)
Column
CREA Traveller
文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。
2022.12.03(土)
文=安田和代(KRess Europe)
撮影=川上 真
CREA Traveller 2022 vol.4
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。