ものづくりの面白さに魅せられています
ドラマは世界にも配信され、SNSには数多くの熱い反響が寄せられた。町田さんの元には業界関係者からも届いたそうで、「多方面に受け入れられる作品に携われたことは、ものづくりをする上で勉強になりました」と語る。町田さんの目の前には、今、違う道への可能性も広がっているよう。
「『僕ドラ』というプロジェクトに関わったことで、自分の中で作品づくりに一から関わってみたい、と思いが強くなってきたんです」
「僕ドラ」とは、テレビ東京とめちゃコミックで共同開催した「僕を主人公にした漫画を描いてください！ それをさらにドラマ化もしちゃいます!!」のこと。町田さんは約1年前から携わり、審査員長を務めた。
そして選ばれた漫画のドラマ化「ダメな男じゃダメですか？」に主人公として出演し、中身が祖母と入れ替わった役に挑戦した。演じ手としてだけでなく、作品選びや脚本作成、ロケ場所探しなどあらゆるプロセスに関わったことで、挑戦したいことの幅がグッと広がったという。
「まだまだ勉強しなきゃいけないことはたくさんありますし、理想論ですけどね(笑)。でも企画プロデュースや脚本、監督など、作品づくりに関する全般に、いつかは挑戦してみたいと思っています。
そうしてアウトプットするためには、インプットすることも重要。今はたくさんの作品に触れたり、いろんな価値観をもった人に触れて刺激を受けたいし、受けた刺激を自分の中にしっかりと落とし込みたい。アーティストの方が思いついた歌詞をパッとメモするように、『いいな』と気持ちが動いた瞬間をメモにとって残しています。
長く続いていく人生。その都度変化していく心に向き合いながら、思考することを諦めずにいきたいと思っています」
Their seeds
自分に恥ずかしくない選択をする
だから、反省はしても後悔はしない
町田啓太 (まちだ・けいた)
1990年7月4日生まれ、群馬県出身。主な出演作はNHK大河ドラマ「青天を衝け」、「SUPER RICH」、「ダメな男じゃダメですか？」など。NHK総合にて2022年4月より「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」(毎週金曜23:15～)が放送スタート。6月には映画『太陽とボレロ』が公開予定。
映画『チェリまほ THE MOVIE ～30歳まで 童貞だと魔法使いになれるらしい』
童貞のまま30歳を迎え、心を読める魔法を手に入れた冴えないサラリーマンの安達(赤楚衛二)が、社内の人気者の黒沢(町田啓太)と交際をスタート。ドラマのエンディングでめでたく安達が魔法使いを卒業したと思われたが……。安達と黒沢のその後の恋愛模様を描く。2022年4月8日(金)よりロードショー。
あたらしい暮らし 楽しい暮らし
2022.08.14(日)
Text＝Kozue Matsuyama
Photographs＝Osamu Yokonami
Styling＝Eiji Ishikawa(Tablerockstudio)
Hair & make-up＝KOHEY
CREA 2022年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
この記事の掲載号
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「CREA」2022年春号の特集は、「あたらしい暮らし 楽しい暮らし」。激動する時代の中“楽しい暮らしの正解”はなくて、きっとそれは百人百様。でも人生100年時代となり、キャリアがマルチステージ化していくと言われる世界を、自分らしく楽しむためには、自分の中に「種」を持っていたい。今すぐじゃなくても、ちょっと先の未来に芽が出るような、小さくても、強い種を――。
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