●「道後オンセナート2022」
![大竹伸朗「熱景/NETSU KEI」©Shinro Ohtake / dogo2021](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/a/1280wm/img_5ab51883f3f4eea18261aeb63d308df0176475.jpg)
温泉にゆっくり浸かって体を癒やし、アートで感性を磨いて心を解放。そんな楽しみが待つ芸術祭が、日本三古湯のひとつ、道後温泉で開催中の「道後オンセナート2022」です。
4年ぶりとなった今回の芸術祭では、国内外で活躍するアーティスト約30組の作品を展示。コンパクトにまとまった温泉街の半径500メートル以内に作品が配置されているので、歩いてまわりやすく、外湯めぐりしながらの気ままなアート鑑賞が叶います。
![大竹伸朗「熱景 NETSU-KEI」©Shinro Ohtake / dogo2021](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/e/1280wm/img_ae7f40efffef2a44f96801b1606486d2173951.jpg)
国指定の重要文化財でもある温泉施設・道後温泉本館の入浴と合わせて楽しみたいのが、愛媛県・宇和島を拠点に創作活動を行う、大竹伸朗の巨大インスタレーション「熱景/NETSU-KEI」。
保存修理工事中の道後温泉本館を囲う素屋根テント膜に、色紙を指でちぎって作った「ちぎり絵」の原画を高精細プリント。道後温泉のシンボル・白鷺、西日本最高峰の石鎚山などがエネルギッシュに表現され、そのスケールの大きさに圧倒されます。
![蜷川実花「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉中庭インスタレーション」©mika ninagawa,Courtesy of Tomio Koyama Gallery / dogo2021](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/c/1280wm/img_9c349882a6a49b990cc341ff0ecdc0da206265.jpg)
![蜷川実花「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉中庭インスタレーション」©mika ninagawa,Courtesy of Tomio Koyama Gallery / dogo2021](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/c/1280wm/img_3cd993dad4d46ca64cef1464be404170127410.jpg)
同じく外湯の道後温泉別館 飛鳥乃湯泉の中庭「ハダカヒロバ」には、床一面に艶やかな花の写真を施した、写真家・映画監督の蜷川実花によるインスタレーションを設置。2種類のオリジナル提灯に明かりが灯り、中庭がライトアップされる夜も圧巻の美しさで、まるで異次元のお花畑に迷い込んだかのよう。温泉でゆるんだ心と身体がさらにほどけていきます。
![TIDE「SPRING」©TIDE/ Dogo Onsenart 2022](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/0/1280wm/img_40096bf4bca7f362ed28484ffc09aac4196413.jpg)
![力石 咲「道後温泉系」©Saki Chikaraishi/ Dogo Onsenart 2022](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/6/1280wm/img_e673a874ef38b5ef55811f86d9583736161425.jpg)
ほかにも、道後商店街の入口「放生園」の足湯には、ペインター・TIDEの代表的なアイコン・CATが湯船からちょこんと顔を覗かせる「SPRING」が。手湯を備えた道後温泉 第4分湯場では、道後温泉本館や旅館などで使用したタオルを素材にした力石咲の「道後温泉系」を展開。多彩な温泉×アートにワクワクが続きます。
![SUPER BEAVER《マチコトバ~道後からあなたへ~》©SUPER BEAVER/ Dogo Onsenart 2022](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/a/1280wm/img_7ac14fa903f347672722550d44e8baba177805.jpg)
![SUPER BEAVER《~道後からあなたへ~》©SUPER BEAVER/ Dogo Onsenart 2022](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/2/1280wm/img_1247687334f74c56728a5b1724f7a7a0189531.jpg)
会期中は、ミュージシャンのSUPER BEAVERをはじめ、詩人、俳人、クリエイターなど15組が「いきるよろこび」をテーマに選んだ言葉を路地、駐車場、建物の外壁などに展示。温泉街を一冊の詩集に見立てた新しいプロジェクトにも注目して、浸かって、歩いて楽しむアートの休日を。
道後オンセナート2022
会場:愛媛県道後温泉地区
問い合わせ先:089-921-6464(未来へつなぐ道後まちづくり実行委員会事務局)
会期:~2023年2月26日(日)
開催時間:作品・施設により異なる
観覧料:無料
https://dogoonsenart.com/
2022.05.28(土)
文=中村美枝(JAM SESSION)
CREA Traveller 2022 vol.2
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。