能登半島の内湾に面した七尾の町を散策。伝統的なろうそく店や自然と共生する美術館など感性を磨く旅へ。
七尾は、江戸から明治にかけての北前船時代に寄港地として栄えた。約600年の歴史ある商店街の一本杉通りには、その面影が今も残っている。おすすめの6スポットをご紹介。
自然と共生をコンセプトにした居心地のよい建物
◆石川県能登島 ガラス美術館(いしかわけんのとじまガラスびじゅつかん)
町の中心部から足をのばし自然豊かな能登島へドライブ。能登島大橋を渡って島に入り、山間を登っていくと目に入るのがこちらの美術館。
長方形と円形を組み合わせた独創的な建物は、自然と共生できる風水を取り入れた設計コンセプトをもとに1991年に誕生した。
丘の傾斜を生かした造りでエントランスが最上階。同じフロアのアーチ型天井の展示室1の先には趣の異なる3つの展示室があり、約400点の国内外の作品を収蔵。
シャガールやピカソの作品をモチーフにしたガラス造形作品が常設展示されており、年数回行われる展覧会では多彩な作品に出合える。
屋外にも2メートル以上のダイナミックなオブジェをはじめ14作品が配され、朝夕の時間帯による光の当たり方で違った表情を見せるのが美しい。
作品の先には七尾北湾、遠くには富山の立山まで眺められ、アートと自然の融合に魅了される。
石川県能登島 ガラス美術館(いしかわけんのとじまガラスびじゅつかん)
所在地 石川県七尾市能登島向田町125-10
電話番号 0767-84-1175
開館時間 9:00~16:30(4~11月は9:00~17:00)
※入館は閉館の30分前まで
休館日 第3火曜
観覧料 800円
https://nanao-af.jp/glass/
Feature
静寂に輝く美に出合う
海沿いの町、七尾へ
Photographs=Atsushi Hashimoto