岩田剛典さんと演じた“バカップル”秘話
――その後に撮る披露宴のシーンでは、たくさんの俳優さんが参加していますよね。いかがでしたか?
緊張もしたんですけど、皆さんすごく優しかったですし、毎日本当に撮影が楽しかったです。「こんなに毎日結婚式ができるなんて!」とも思ったりして(笑)。明るい空間で特別な日々でした。高校の同級生役の4人も仲良くしてくれたので、皆がいると思うと心強かったです。
――どんな会話をしていたんですか?
本当に女子高生みたいな会話です。みんなの恋バナを聞いたり、好きな食べ物の話をしたり……学生みたいな盛り上がり方をしていましたね。それが自然と役同士の関係性に出ていた気がします。
――すごくいい現場だったんですね。元カレ・裕也役の岩田剛典さんとは『町田くんの世界』以来の共演でした。
あの……普段の岩田さんのイメージと全然違う、めちゃくちゃな人の役だったから、「え……! 岩田さん、こんな役をやるんだ……⁉」と思いました(笑)。
ふたりで回想シーンを撮ったんですけど、常に面白かったです。髪色を変えるために、一緒にかつらをかぶったりもしましたし。今まで見たことのない岩田さんが、この作品ではたくさん見られるんじゃないかと思っています。
――「こんなカップルでいこうね」という打ち合せはしましたか?
監督から「バカップルをやってほしい」というリクエストがあったんです。劇中に流れる回想シーンの中に写真が出てくるんですけど、私が裕也のノリにちょっと飽きているところまで写真に収められたのは、いろいろ監督が細かく設定を考えてくださったおかげです。
監督は好きにやらせてくださいました。何をやっても、監督はいつも笑顔ですし本当に面白い方なんですよ。
――大九監督は、もともと芸人を目指していらっしゃいましたもんね。
そうなんですよね。何をやっても前向きにとらえてくださるし、一緒にやっていてすごく楽しかったです。私、『勝手にふるえてろ』が本当に大好きで憧れの監督だったので、今回ご一緒できて幸せでした。
2022.03.11(金)
文=赤山恭子
撮影=佐藤 亘
スタイリスト=津野真吾(impiger)
ヘアメイク=井手真紗子