1日中、おいしいものばかり! 自分を甘やかすご褒美DAY
2日目の朝は、快晴の空と穏やかな海を眺めながら、まずは船内新聞「Port & Starboard」でスケジュールを確認。どの施設でどんなイベントがあるか、客室に毎日届くこの新聞で確認し、自分なりの1日の過ごし方を組み立てます。
朝食は2カ所のダイニングに和洋それぞれのメニューが用意されており、ダイニングの入り口に貼り出されます。
「どんなメニューなのかダイニングに行ってみないと分からないなんて、ちょっとしたサプライズですね。選べなくて困っちゃうな」と笑う河合さんに、「両方召し上がっても大丈夫ですよ!」と笑顔のクルー。
また、このツアーのために特別に用意されていたのが「朝ラー」。福岡出身の総料理長こだわりの味だという「博多鶏白湯ラーメン」は、鶏の旨みとコクがたっぷりで、鶏油を加えて味変を楽しむ仕掛けも。程よい量で食べやすく、「体の中から温まりました」と能美さん。「好きなものを好きなだけ」というこの日のプログラムに期待が高まります。
絶景に感動し、アフタヌーンティーでくつろぐ
朝食後はプロムナードデッキをのんびりお散歩。ちょうど新島を通過し、観光名所の「白ママ断層」を海側から眺めるという、クルーズならではの絶景ポイントにさしかかりました。
「地上の旅行では撮影できないシャッターチャンスがたくさんあって、何枚でも撮りたくなりますね」と、カメラやスマホ片手に二人はちょっと忙しそう。これもクルーズの醍醐味のひとつです。
この日の「Oasisにっぽん丸」は、ずっと頑張ってきた自分へのご褒美DAY。朝ラーに始まり、「eカフェ&ライブラリー」にはバリスタが1杯ごとにシェイカーを振る「カフェ・シェケラート」が登場したり、昼食後のアフタヌーンティーには、飯田橋のフレンチの名店「ソンブルイユ」の「カヌレ&ケイク・オ・テ」が用意されたりと、本当に贅沢なラインアップ。
そんなに食べられるかな……なんて心配になるものの、船内散策をしながら各階のカフェやラウンジを巡っていると、気づかないうちにそれなりの距離を歩いていて、案外お腹が空いてくるから不思議です。これも船旅ならではのマジックかも。
のんびり過ごそうと決めていた1日も、気づけばあっという間。太陽が水平線に近づきはじめ、目の前に迫る富士山が赤く染まっていきます。
壮大な夕景を眺め、コロナ禍で大好きな旅行もままならなかった能美さんも、「こんなに美しい海を見るのは本当に久しぶり」と、うっとり。ちょっと縮こまっていた心が、すぅっと解放されていくようでした。
2021.12.10(金)
文=張替裕子(ジラフ)
撮影=佐藤 亘