予約殺到! 華やかなマジョリカタイル柄のカレンダー
◆台湾花磚博物館 「台湾花磚日曆」 980元
タイル好きの間ではとてもよく知られた存在ですが、台湾南部の嘉義市にはマジョリカリカタイルをテーマとした博物館 「台湾花磚博物館」があります。
マジョリカタイルとは、幾何学模様や花、フルーツ、鳥などが手描きされた色鮮やかなタイルのこと。
大正末期から昭和初期にかけて日本で盛んに製造され、台湾では富裕層の間で流行。台湾に持ち込まれたタイルは、門や壁、家具などに模様として用いられました。
博物館の館長である徐嘉彬さんは、台湾の歴史を刻んだマジョリカタイルに魅了され、20年以上前からコレクションを開始。古民家が取り壊されると聞くやいなや、真っ先に現地に駆け付け、タイルを救い出してきました。
この間に収集したタイルの数は1万1千点あまり。百年前の美しい姿に戻すため、1枚1枚、丁寧にカビや汚れを落とし、元の姿に戻します。そして、高画質で撮影。データ保存します。ちなみに、タイルを修復するのには平均4~6カ月かかるとのことです。
今年は「より多くの方とマジョリカタイルの魅力を分かち合いたい」という気持ちから、日めくりカレンダー「台湾花磚日曆」を製作。台湾のクラウドファンディング「嘖嘖」で呼びかけると、あっという間に目標額に達したと言います。
カレンダーには美しいマジョリカタイルの写真とともに、タイルの名称、製造工場、製造年代、サイズ、図案の意味などが記されています。製造元は、タイルの裏側にあった日本の製造会社のロゴから判明したそうです。
まるでマジョリカタイルの図鑑のようなカレンダー。デザインだけでなく、タイルそのものの知識を得られるのも嬉しいところです。タイル好きではなくてもその世界に魅了されてしまうはず。使用後は額縁に入れて飾ったり、メッセージカードにしたりする面白さもあります。
なお、現在は嘉義と台南のショップで販売。サイトでの販売はありませんが、クラウドファンディング「嘖嘖」内では募集しているプランもあります。日本からも申し込みは可能ですが、送り先は台湾内のみとなります。
台湾花磚博物館(タイワンホワツワンポーウークワン)
●嘉義店
所在地 嘉義市林森西路282號
電話番号 0905-012-390
営業時間 10:00~17:30
定休日 月・火曜
アクセス 台鐡嘉義駅から徒歩約10分
入場料 50元(館内のショップで買い物した場合、50元割引)
●台南店
所在地 台南市南區西門路一段689巷(藍晒圖文創園區内)
電話番号 06-2219907
営業時間 13:00-21:00
定休日 月・火曜
アクセス 台鐵台南駅から車で約8分
※台北店は現在クローズ
2021.12.11(土)
文=片倉真理