「そもそも僕らはオチがないというか、オチをつけられない」(後藤)

――『JARU JARU TOWER 2021~』で披露したコントに出てくるキャラクターが登場する作品ですが、ちなみにNGは存在するんですか?

後藤 ほぼないですね。

福徳 仮にNGを出したとしても、カットしてくれるというか。最初からおいしいところを摘むから大丈夫やと言われていたので、僕らはコントしているだけなんです。

――そうなると、伸ばすところや終わりどころはどうなるんですか?

後藤 どんなふうに撮るかということは共有しているので、終わりの合図だけ(監督の)倉本さんにお任せしているということです。

福徳 だから、僕らから「はい、ここで終わりです」と言うことはなく、倉本さんが「はい、いただきました」って言ったら終わりという感じでした。

――コントも漫才もネタである以上、オチは大事な要素ですよね。そういう部分を見せなくてもいいことに、葛藤はなかったですか?

後藤 そもそも、僕らのネタにはオチがないというか。オチをつけられないんですよ。

福徳 長く観てくれているファンの人は、たまにきれいなオチのコントをやるとめっちゃ驚くくらい、オチがないんです(笑)。

 養成所時代にも、先生から「オチがないなぁ。賞レースで勝つには大事やで」ってしょっちゅう言われてましたけど、僕らにはできないということがわかったので気にならないというか。

後藤 オチがないからこそ、違和感がなく映像として見せられているんじゃないかなとも思います。

2021.11.16(火)
文=高本亜紀
撮影=鈴木七絵