16年の製作期間を経て誕生したアドベンチャー映画
世界史上に燦然と輝く航海を描いた映画が、6月29日(土)より公開される。題名は『コン・ティキ』。ノルウェーの人類学者、トール・ヘイエルダールが行った伝説的な冒険を映像化した作品である。
1947年4月28日、ペルーのカヤオ港から南太平洋のポリネシアを目指し、一艘のいかだが出発した。1500年前の航海を忠実に再現するため、12本の丸太と麻縄で組み立てられた「コン・ティキ号」だ。
船長は、トール・ヘイエルダール。研究のため、タヒチのファツヒバ島に滞在した彼は、南米とポリネシアの文化の間に横たわる相似性を発見し、その後10年にわたる研究の末、「ポリネシア人の祖先は南米から海を渡ってやってきた」という結論にたどり着く。しかし、その論文は荒唐無稽であるとして一笑に付され、公刊する機会にすら恵まれない。一念発起したヘイエルダールは、自説の正しさを実証すべく、往時そのままのいかだを建造、8000kmもの大クルーズへと乗り出す。
2013.06.28(金)