一緒に踊ってストレス発散! 愛のカーニバルソング3曲
郷ひろみの楽曲は褒めてくれるだけではなく、浮かれさせてもくれる。誰しもが理性の奥に隠し持っている「カーニバルスイッチ」。彼の声は、そこに軽々届いてしまう恐ろしい侵入力を持っている。GO HIROMIの「GO」は「自己解放へGO」のGOでもあるのだ!
●誘われてフラメンコ(1975年/作詞:橋本淳 作曲:筒美京平)
ちょっと贅沢なヘアケアを済ませてから聴きたい。なぜなら、この歌の主人公は髪を褒め、それをきっかけにフラフラしてくれるからだ。
サビの「誘われてフラフ~ラ♪」は両肩をグリングリンと回す振り付けがある。これは肩こりのストレッチにもなるので、バスタイム後に聴きながら一緒に踊ろう。
●セクシー・ユー(モンロー・ウォーク)
(1980年リリース/作詞:来生えつこ 作曲:南佳孝)
タイトルで早くも「君はセクシー」と褒めてくれている。その心意気に乗り、浜辺を歩くいかした自分を想像しよう。ついでに、ナンパを笑いながらスルーする妄想もプラスしてしまおう。ストレス解消に最高だ。
ちなみに、これを歌っている頃のアフロの郷ひろみが大好きなのだが、少数意見のようで寂しい。同じくアフロのひろみが好きな人、手を挙げて……。
●お嫁サンバ(1981年/作詞:三浦徳子 作曲:小杉保夫)
カチコチ物事を考え過ぎて疲れた心を見透かし「さあこっちへ来て踊ろう!」と強引に手を取り、ステップを踏んでくれる郷ひろみが見える。
全てリセットして笑顔に変えてくれるカーニバル感は最高にハッピーだ。和製サンバから放たれるポジティブパワーは無限大。
◇◇◇
郷ひろみの歌声は、説得力はあるのにプレッシャーを感じない。切ないけれど引きずらない。その独特の「軽さ」が本当に救われる。
息をするのも気を遣うような大変な今の時代、生きているだけで偉い。じゅうぶんエキゾチックジャパン! そう肯定してくれるようだ。
サブスクリプションで解禁されている曲は555曲もある。片っ端から聴いて、いっぱい褒められよう。あなたにはその価値があるから!
Column
田中稲の勝手に再ブーム
80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。
2021.09.05(日)
文=田中 稲