妄想族の味方! ドラマのテーマ曲で心は主人公に
長いコロナ禍、みなさん、気分を上げるため様々な気分転換を試していらっしゃることと思う。私もイライラを吹き飛ばそうと髪をバッサリ切った。が、想像の100倍ほど短くなってしまったのである。
カット後、メガネをかけて鏡を見たら、オバハンからオッサンになっている自分がそこにいた。何がどうなってこうなったのか。
落ち着け私。ここは一度、想定外の事件に巻き込まれたドラマのヒロインになりきろう。
ジャンジャンジャーン、ジャンジャンジャーン……。
とりあえず「火曜サスペンス劇場オープニング」を脳内で流す。
そして5秒ほど間をあけてから、髪がいい具合に伸びて微笑んでいる自分を思い浮かべ、「聖母たちのララバイ」を流す。
よし。事件解決……。「髪はいずれ伸びる」。これでどうにか落ち着いたのであった。
この「脳内BGMを流す」は、妄想族の間ではスタンダードな現実逃避テクニックである。特に、ドラマのテーマ曲は、すぐ憧れのヒーロー、ヒロインに変えてくれる最高のスイッチだ。
いつ頃だったか、「仕事終わりに『Get Wild』を脳内で流すといい仕事をした気分になる」というツイートがバズった。それを読んだときもすぐ実行に移し、おかげで、誤字脱字で怒られたショックを引きずらずに済んだ。本当にありがとう!
今回は火サスの流れから、あえて歌詞がほぼ入っていない日本の映画&ドラマ作品のメインテーマをご紹介したい。日々をワンダフルに盛り上げてくれるBGMとして有効だ。
2021.06.22(火)
文=田中 稲