刑事ドラマテーマ曲はアドレナリンが出る名作だらけ
●「太陽にほえろ！メインテーマ」大野克夫／ドラマ『太陽にほえろ！』シリーズ
作曲は元ザ・スパイダースの大野克夫さん。まだ作曲家としては無名だった彼を「とにかく騙されたと思って使ってよ」とプロデューサーに紹介したのが、マカロニ刑事役の萩原健一さんだったというエピソードもアツい！ 40代以上の多くは、この曲を聴くと、どこででも走り出したくなるという症状が出るという。もちろん、私もだ。
●「古畑任三郎 主題(Opening theme)」本間勇輔／ドラマ『古畑任三郎』シリーズ
聴くだけで本編の名シーンがまざまざとよみがえる……！ 1分9秒と尺は短いが、田村正和さんの古畑を鮮明に思い出せる、最高の記憶再生音楽だ。
●「新参者－MAIN THEME－」菅野祐悟／ドラマ『日曜劇場 新参者』
印象的な主旋律が繰り返され、どんどん音の層が厚くなりドラマティックに盛り上がる！ それを聴くと「どんなに見慣れた街の風景も、毎日違って見えるもの。人生は迷路、日常は事件！」と感動する。そして「迷うこともそんなに悪くない」とまで思えるのだ。数多ある平成刑事ドラマOPの中でも屈指の名曲。
やさしい気持ちがふんわり増える、幸せを呼ぶ名曲
●「ALWAYS 三丁目の夕日 Opening Title」佐藤直紀／映画『ALWAYS 三丁目の夕日』
聴いているだけで、故郷の空と家族の笑顔と食卓を思い出す。ゆるやかに涙腺を刺激するので、電車の中で聴くのは危険。カレーライスを食べたくなるという不思議な作用もあり。
●「あまちゃん オープニングテーマ」大友良英／ドラマ『連続テレビ小説「あまちゃん」』
かわいい、かわいい！ キュイーンとかパオーンとか、浮きたつ気持ちをそのまま音にして演奏したら、こんなんになりました、という感じ。自然に口角が上がってくる。
●「SUMMER」久石 譲／映画『菊次郎の夏』
北野武監督の映画『菊次郎の夏』のメインテーマ。私は夏が苦手だが、毎年この曲を聴き、心にかき氷＆風鈴＆虫かご＆麦わら帽子を装着し、子どもの頃大好きだった「夏休み」気分を増量させ、乗り切る。
2021.06.22(火)
文＝田中 稲
