夏の疲れを優しく癒す全8品

 まずはウェルカムドリンクの「ジュニパーベリーと乾燥イチジクの香り」。一品目の「鮑と乾燥百合根のパイ」とともに供されます。やわらかい鮑とサクサクとしたパイ生地のコントラストも楽しいパイは、夏のほてった身体をほどよく鎮め、ジュニパーベリーの爽やかな香りのドリンクは心を穏やかにしてくれそうです。

 二品目は前菜の盛り合わせ。ひと皿に「金華豚の釜焼きチャーシューと落花生の八角・シナモン・生姜の三温香煮、烏骨鶏の卵と蓴菜の冷製、最上鴨とイチジクのロースト」が盛り込まれています。

 全体で温冷のバランスを整え、それぞれの素材を体内によい形で巡り入れてくれるのだとか。

 三品目に登場するのは点心の盛り合わせ。広東料理のヘイフンテラスだけに、点心も見事です。

 味わいはもちろんのこと、見た目にも愛らしい!「とうもろこしの髭と海老の餃子、新生姜と豚肉の揚げ餅、ヤイトハタと山芋蒸し餃子 冬虫夏草ソース」の3品は、夏に滞る寒邪(クーラーの当たり過ぎなど)や湿邪を取り払い、肺を強くする冬虫夏草のおかげで生命力を呼び覚ましてくれるのだとか。

 四品目は「五行和漢メニュー」の真骨頂ともいうべき蒸しスープ。

 「鹿の角 蓮の実 キヌガサ茸 干し貝柱 赤毛瓜 スッポン蒸しスープ」には薬膳素材がふんだんに盛り込まれていて、見た目は地味ながら旨みたっぷりで滋味溢れる味わいです。

 鹿の角とスッポンは滋養強壮に優れ、特に鹿の角は命の根源エネルギーに働きかけてくれるそう。鹿の角は2日間かけてゆっくりと戻し、角の中のやわらかい部分も一緒にいただきますが、クセもなくて食べやすく、スープをひと口飲む度に元気になるように感じます!

2021.08.31(火)
文・撮影=CREA編集部