伝統的な広東料理を提供する、ザ・ペニンシュラ東京の中国レストラン「ヘイフンテラス」。

 料理長の大崎竜シェフと名古屋で創業190年の老舗漢方薬局「和漢・漢方の本草閣」9代目当主で薬剤師の秋山あかねさんがコラボレーションした「五行和漢メニュー」の夏バージョンが、2021年9月19日(日)まで「ヘイフンテラス」で味わえます。


 中国から伝来した中国医学を基に、日本の気候風土に合わせて独自に発展した「和漢」。

 ひとりひとりが先天的にもつ体質の傾向だけでなく、日々の生活習慣によってつくられた体質に合わせ、陰陽五行に基づいた薬膳食材を取り入れて、心と体の巡りをスムーズにします。

 この理論をベースに考えられた「五行和漢メニュー」では高麗人参やシナモンなど馴染みのものから、冬虫夏草、鹿の角といった珍しい薬膳食材をたっぷり使って季節ごとのコースを設計。

 今回ご紹介する夏のメニューは、閉塞感を打破するようにパワーをもらえる8皿が次々と登場します。

 薬膳食材と聞くと、身体に良いことはわかっているけれど、本当に美味しいの? という疑いがひそかに沸いてきますが、そんな疑問が吹き飛ぶこと間違いなし!

 見た目にも美しく、ひと品ずつ供されるごとに食べて元気になれる全8皿をご紹介しましょう。

※陰陽五行とは、中国の春秋戦国時代ごろに発生した陰陽説と五行説の考え方が結合したもので、火(心)、水(腎)、木(肝)、金(肺)、土(脾)の5つの要素が互いに助け合い、制御しながら関係しているというもの。人も自然も同じ構成で、心と体は一体だという考えで成り立っています。

2021.08.31(火)
文・撮影=CREA編集部