【カナダ CANADA】リサ・ウン

「女性のロールモデルに満ちた世界」

 伝統的な家庭で育った私は、女の子としてのきちんとした振る舞いを「教え込まれ」ました。物静かに、意見は胸の内にしまう。自分の頭で考えたり自立しない。走ったり汗だくにならない。彼氏とデートするようになったら、もう勉強しない方が良いと言われました。そこに時間をかける価値はないし、もし結婚したければ、あまり頭の良くない奥さんが好まれるからと。私は18歳で結婚し、21歳で母親になりました。

 同じように育った母は、父の小さな食料品店を手伝っていましたが、率先して動くのは売上アップや事業拡大のアイデアを出すときだけ。こうした環境で自分の能力で成功するのは無理だと思うようになり、いつも不安で憂鬱でした。しかし、私にはロールモデルがいなかっただけだと気づいたとき、すべてが変わりました。自分がお手本になれば良い。人がどう思い、何を言おうと自分の望むことに努力する人になろうと決めました。

 私は大学を出ていない若い母親でしたが、興味のあったプログラミングを独学で学びました。VRという驚くべき技術に魅了され、人助けに使おうと思いついたんです。2019年にMentally VRというプラットフォームを立ち上げ、周囲に知られる心配を感じずに、心の病を抱える人が匿名で心理療法を受けられるようにしました。

 また、私には女性に力を与えたい情熱があります。Facebook Developer Circleトロント支部のリーダーになった私は、Women in Technologyという団体を始めました。技術分野の女性たちが講演し、互いに学び合えるイベントを毎月開催しています。さらに2020年には国際女性デーに向けて、女性の支援団体が集うイベントを開催し、公開討論で女性の成功者たちに光を当てました。

 これをきっかけに私の活動は、自らを高める意欲ややる気を女性に与えることが中心となりました。女性であることを十分に理解し、すべてを学んでもえらえるように今後取り組んでいきたいと思います。

 私の夢は、社会規範に従って生きるように教えられていた「小さな女の子」のために、悪循環を断ち切り、自分自身や誰かのためのヒーローになること。

 最後に、尊敬する女性の言葉を引用します。「女性として私たちが達成できることに限界はない。」(ミシェル・オバマ)夢や人生の目的を追いかける、自信にあふれた女性たちの世界に乾杯!

『WE HAVE A DREAM 201カ国202人の夢×SDGs』

これまでにない夢×SDGsの本。
これまで世界中の誰もが夢を抱いてきたように、これからの時代、みんなが夢と同じように共有していくものってなんだろう。
その一つは、SDGsではないでしょうか。私たちは、2015年に世界の国々が結んだ未来への約束に注目しました。
「SDGsネイティブ」と言われるZ世代を中心に、SDGsの達成に取り組む世界の若者たちはどんな課題を見出し、解決に向けて行動し、その先にどんな未来を夢見ているのか。
彼らの夢から明らかになったのは、SDGsとは「何をするか」ではなく、「どんな未来を夢見て、今を生きるか」。SDGsに取り組むためのマインドに焦点を当てた、これまでにない一冊になりました。

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