70デシベルくらいの環境音

 この研究に照らし合わせていうと、飽きてしまうということは「勉強に集中しきれない」ということですから、飽きっぽいという自覚のある方は、ある程度雑音がある環境のほうが集中できるということなのでしょう。

 また、この実験で流したホワイトノイズは78デシベル(テストに使われた音声は86デシベル)でしたが、イリノイ大学のミータらの研究によると、無音~50デシベル程度の環境よりも、70デシベルくらいの環境のほうが、創造性が高くなるようです。

 人によって向き不向きはあると思いますが、日頃静かな環境で勉強していて、自分を飽きっぽいと思っている方は、もう少し騒がしい環境で勉強してみてもよいかもしれません。意外と集中力が長続きするかもしれませんよ。

まとめ

勉強することにすぐに飽きる人は、音が原因かも。静かすぎるなら、音楽をかけたり、ラジオを流しっぱなしにしてみる

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堀田秀吾(ほった しゅうご)

明治大学法学部教授。
専門は社会言語学、理論言語学、心理言語学、法言語学、コミュニケーション論。研究においては、特に法というコンテキストにおけるコミュニケーションに関して、言語学、心理学、法学、脳科学など様々な学術分野の知見を融合したアプローチで分析を展開している。執筆活動においては、専門書に加えて、研究活動において得られた知見を活かして、一般書・ビジネス書・語学書を多数刊行している。アイドルのプロデュースから全国放送のワイドショーのレギュラー・コメンテーターなど、研究以外においても多岐に渡る活動を見せている。